オートミール

栄養バランスに優れた穀物のキング

オートミール
オートミール

低脂肪で消化吸収のよい栄栄養食品

麦の一種燕麦(オーツ麦ともいう)を精白して砕いたものがオートミールです。のなかではたんばく質、鉄分、カルシウム、ビタミンB1、B2、E などを最も多く含み、しかも低脂肪で、消化吸収のよい栄養食品です。

玄米に比べても、食物繊維が8倍、カルシウムが4倍、鉄分が3倍も含まれており、「穀類の王様」とも呼ばれています。これらの豊富でかつバランスのとれた栄養成分が、生体が本来もっている能力を最大に発揮させ、心身ともに健やかにしてくれるのです。

コレステロールを減らし、成人病を予防する

多量に含まれる食物繊維やビタミンE にはコレステロールを除去する働きがあり、またカルシウムにも血圧上昇を防ぐ効果があります。

コレステロール値の高い人には、オーッ麦は最適です。オーッ麦の食効研究の第一者アンダーソン博士は、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす強い効果があったと報告しています。

食事療法を行った結果、特に血中コレステロール値が240〜300の人は約2週間で平均23% のコレステロール低下がみられたといいます。

また、オーツ麦には、たんばく質消化酵素プロテアーゼの働きを阻害する物質が多く含まれています。この物質がウィルスや発ガン物質の活性を抑制し、大腸ガンなどを予防する効果があることも分かってきました。

また未成熟のグリーンオートには、精力の活性化に効果があることも確認されています。

ビタミンBやB、E をはじめとして、オーツ麦にはあらゆる細胞を活性化させる成分が含まれています。これらが、生命力を強くし、病気への抵抗力を高め、心身のストレスを解消し、老化を防止して若々しさを保ってくれるのです。

オートミールにプラスすると効果的な食材

大麦

消化不良、むくみに卓効をあらわす五穀の長

大麦
大麦

白米と一緒に炊けばおいしく、脚気の予防にもなる

大麦には六条種と二条種があり、私たちがふだん食べているのは、六条種を精麦した押し麦です。

押し麦は白に比べ、でんぷんの量はやや少ないものの、たんばく質、脂質、食物繊維は豊富です。

また、カルシウムや鉄分などのミネラル、ビタミンB1、B2 なども豊富に含んだ滋養強壮食品です。明治時代に麦飯が脚気の予防食として奨励されたのも、白米にはないビタミンB群が含まれているからです。

白米と混ぜて炊けば、おいしく食べられ、白米に不足しているビタミンB 群が補えます。また、麦飯は消化がよいので、お年寄りや体力の落ちた人の食事に適しています。

胃を和ませ脾の働きをよくし、利尿作用も

これらの豊富な栄養素を含んだ大麦は、「五穀の長」と呼ばれるほどの効力を秘めた穀物です。

胃を和ませ腸の働きをよくするので、消化不良でお腹が張ったり、下痢、便秘などを治す効果があります。

また穀類では最も利尿作用にすぐれ、むくみや排尿痛を取るのにも有効です。膀胱炎には煎じたものに、ショウガ汁とハチミツを加えて飲むと効果があります。

喉の渇きを癒し、熱を取りのぞく作用もあり、気力を充実させるのにも役立ちます。

麦芽や麦茶など加工品にも多くの薬効

麦とろは、疲労回復や、糖尿病の人の常食におすすめです。消化不良や病後、体力が落ちているときは、あずきを加えた粥が効果的です。

加工品の麦芽(麦もやし)は、漢方ではお年寄りや子どもの消化不良、胃腸障害などに用いられ効果をあげています。これは麦芽に含まれる消化酵素を利用した治療法です。

麦茶は体のほてりをしずめ、胃腸の働きを整えるので、夏には最適です。

大麦にプラスすると効果的な食材

小麦

イライラ、ノイローゼなど精神不安を解消

小麦
小麦

小麦ふすまは便秘、大腸ガンの予防食

小麦の主成分は糖質ですが、たんばく質やカルシウム、鉄分はより豊富に含んでいます。

またビタミンB1 、B2、Eも多く、体力をつけ、疲労回復や、イライラ防止に役立ちます。

脂質はリノール酸をはじめ植物油が多いため、血圧を下げる効果があります。

「ふすま」と呼ばれる胚芽と皮部には、ビタミンB1 や老化防止に働くビタミンE のほか、鉄分、亜鉛、鋼、マンガンなどミネラル分や食物繊維が豊富に含まれています。

ふすまは、もっぱら飼料にされていましたが、栄養価が見直され、最近では栄養補助食品としても用いられています。アメリカでは小麦ふすま入りのパンが便秘の治療食として珍重され、大腸ガンの予防にも期待が寄せられています。

小麦は、気力を増す働きがあり、常食すれば胃腸を丈夫にし、慢性の下痢を止める効果があります。

また精神安定にすぐれた作用を発揮することで知られます。小麦を使った有名な漢方薬に甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)という処方があります。

これは甘草(マメ科のカンゾウの根)、大棗(干しなつめ)、小麦の3種の食品からできていて、不安感に襲われ動悸がする、夜中に突然泣きだす、などのノイローゼやヒステリー症にすぐれた効果を発揮します。

体のほてり、喉のかわき、寝汗を改善する

さらに小麦には、水分の代謝をよくする作用があり、体のほてりをしずめ、喉の渇きを止め、虚弱体質で汗をかきやすい、などの症状を改善します。

そこで、ふだんから胸がもやもやして不安感がなくならず、夜になると体がほてって寝ぐるしい、寝汗をかきやすく疲れが取れない、小便の出が悪いという人に効果があります。

小麦にプラスすると効果的な食材

はとむぎ

利尿、鎮静作用にすれ、美肌効果にも優れる

はとむぎ
はとむぎ

穀類のなかで最も栄兼価が高く、しかも太らない

はとむぎは穀類の中でも最も栄養価に富み、多くの薬効があることから、古くから漢方薬に用いられてきました。

ほかの穀類に比べてたんばく質や脂質を多く含み、ビタミンB、カルシウム、鉄分、カリウム、食物繊維などを豊富に含み、ビタミンB1も少量ながら含んでいます。

はとむぎに含まれるたんばく質はアミノ酸バランスがよく、新陳代謝を活発にするうえ、脂質の代謝を促すビタミンBも玄米以上に含まれているため、高エネルギーとはいえ肥満の心配は無用です。

利尿、消炎、鎮静果にすぐれ、胃腸も丈夫に

はとむぎには体内の新陳代謝を活発にし、体内の老廃物を排泄する作用があります。そこで腎臓の働きを高めて水分代謝をよくし、すぐれた利尿作用を発揮します。

腎臓病や心臓病によるむくみ、関節炎でひざに水がたまる症状、尿路結石などを解消してくれます。また消炎・鎮痛作用があり、関節炎や筋肉痛、神経痛、リウマチなどの腫れや痛みを取り除いてくれます。

はとむぎを煮つめた液を入浴剤として用いたり、はとむぎを常飲すると効果的です。さらに胃腸の働きをよくし、肺や呼吸器の機能を正蛍にし、強壮の作用もあります。

疲労回復にも効果的で、体が弱っているお年寄りや、かぜをひいてなかなか痰が切れない人にも有効です。

肌をすべすべにし、イボを取り、抗腫瘍作用も

イボ取りの特効薬としても有名です。これははとむぎのよぶんな水分を出す作用と、ウィルスへの抵抗力を高める作用が効果的に働くためです。

また近年、抗腫瘍作用も期待されています。美容効果もあり、常食すると肌が滑らかになり、シミや小ジワを治してくれます。

はとむぎにプラスすると効果的な食材

選び方

賞味期限を確認の上、できるだけ新しいものを選ぶ。

保存法

密閉容器に入れ、冷暗所で保存する。においや湿気を吸着してしまうので、冷蔵庫での保存は避けたほうがいい。

注意

妊娠中は食べないこと。異物を排出する効果が高いので妊娠中は避ける。

そば

血管を強化し脳卒中を防ぐ

そば
そば

白米や小麦よりもすぐれた栄養価

そばの主成分は、消化のよいでんぷんで、即エネルギー源になります。たんばく質は白小麦より多く、しかもリジンなどアミノ酸を多く含み栄養価もすぐれています。

白米にはないビタミンB 1やB2も豊富です。B1はでんぷんをエネルギー化するのに欠かせないもので、跳とともに体にスタミナをつけてくれます。

またコレステロールを下げる効果のあるナイアシンが玄米と同じくらい含まれ、体内でナイアシンになるアミノ酸のトリプトファンも豊富です。

ルチンが血圧を下げ、脳卒中を防ぐ

そばを常食すると血圧が下がりますが、これはビタミンP の一種ルチンが含まれているからです。

ルチンは毛細血管を丈夫にしたり止血する働きがあるので、脳卒中を予防します。そのほか肝臓の機能を高め、脳の老化を防ぐコリンや、便秘を防ぎ有害物質を排泄する食物繊維、貧血を防ぐ鉄分、体内での出血を防ぐビタミンK も含まれています。

胃腸を丈夫に、消炎効果も

そばには、胃腸を丈夫にして消化を促進し、胃もたれや腹痛、下痢に効果があります。

生のそば粉を常食すると寄生虫を駆除できます。糖尿病の初期の人が食べれば症状の改善が促進されます。

さらに炎症をしずめ、よぶんな水分を取り去る作用があり、片頭痛、高血圧によるのぼせや頭重、眼底出血にも有効です。

また女性のおりもの、背部にできる腫れものやおできなどにも効果を発揮します。そば粉をぬるま湯で溶いて湿布すれば熱をもった関節の腫れや痛みをしずめます。

夏そばは6月中旬~8月中旬、秋そばは9月中旬~11月中旬。

選び方

そば粉が多いものが、薬効にも優れる。そば粉を料理に使うと薬効を取り入れやすい。

保存方法

生麺やゆで麺は冷蔵庫で保存。乾麺は乾燥剤と一緒に密閉容器に入れ、冷暗所で保存。

 

 

もち米

体力をつけ冷え性を解消する

もち米
もち米

栄暮価の高い滋養食品

うるち米ももちも同じジャポニカ種ですが、でんぷん組成の違いによって、粘り気に強弱ができます。

でんぷんの主成分はアミロースとアミロペクチンという多糖体で、アミロースが少ないほど粘り気が出ます。

もち米は、うるち米に比べてアミロースがはるかに少なく、100% 近くがアミロペクチンなので、粘り気が強いのです

栄養素はうるち米とほぼ同じですが、でんぷんやたんばく質は多く含まれ、脂質はやや多く、ビタミン、ミネラル、食物繊維なども含んだ高エネルギー食品です。

冷えによる下痢、寝汗、頻尿などに効果的

もち米はうるち米と同様に、胃腸をはじめ消化器系全般を丈夫にして、血行をよくし、体力をつける働きにすぐれており、日頃から元気がない人や、顔色がすぐれない人1 疲れやすい人の体力回復に役立ちます。

もち米はうるち米に比べ温める作用が強いので、冷え性を改善し、冷えによる下痢などによく効きます。

また肺の機能を強くする作用があり、息切れしやすい人やよく寝汗をかく人に効果があります。

排尿を調節する作用もあり、夜中に何度もトイレに起きる人、夜尿症の子どもなどに有効です。

さらにマウスによる実験では、腹水型肝臓ガンに対して、腹水の生成を抑制すると同時に腫瘍の成長を抑える作用があることも確認されています。

尿の出が悪い人や便秘ぎみの人は避けましょう

ただし排尿を調節するため、尿の出が悪い人はよけいに出なくなることもあり、むくみのある人も避けたほうがよいでしょう。

また便秘ぎみの人がもち米を食べると、大便が固くなるので注意が必要です。温める作用が強いため、炎症性の疾患や皮膚病がある人も、食べないほうがよいでしょう。

もち米にプラスすると効果的な食材

8月下旬~11月下旬。

選び方

精米日を確認の上、できるだけ新しいものを購入。

保存方法

直射日光を避け、涼しい場所で保存。防虫対策として保存容器の中に赤唐辛子を2~3本入れておくと効果的。

白米より玄米に多くの薬効がある

米

玄米には脚気予防のビタミンB1が白米の4倍も

米の主成分はでんぷんで、たんばく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを含んでいます。

同じ米でも栄養素は未精製のものほど豊富で、たんばく質やビタミンB1、ミネラルを多く含む胚芽が取りのぞかれた白米は、玄米よりも劣ります。

玄米には脚気を予防するビタミンB が白米のほぼ4倍も含まれ、ナイアシンなどのビタミンB 群、ビタミンD、E 、K、F も豊富です。また鉄分や亜鉛、鋼、マンガンなどのミネラルも多く、糖質以外はすべて白米を上回っています。

食物繊維が白米の約3倍含まれ、繊維が消化されないまま腸に運ばれるため、便の量を増加させます便通がよくなるだけでなく、腸内の有害物質を排泄するので、成人病やガンを予防します。玄米には放射線や有害物質をを体外に排泄するフィチン酸も含まれています。

これらの働きにより、玄米には消化器系全般を強化する作用があり、慢性の下痢や糖尿病で食欲がなく、やせてきた人に効果があります。

また玄米を常食すると血行もよくなり、元気がない、顔色が悪い、冷え性、かぜをひきやすい人の体質改善に有効です。健脳成分もたっぷり含まれています。

胚芽米に多い老化防止ビタミン

胚芽米は白米に比べ疲労回復に役立つビタミンB1は2.5倍、老化防止に働くビタミンEは約10倍も含み、白米の消化のよさも併せもっています。

最近では米のでんぷんに、コレステロールの合成を抑え血圧を下げる作用、血中のインスリン値と血糖値を安定させる作用があることが分かり、糖尿病、高血圧症などへの効果も期待されます。

さらにぬかには大腸ガンや腎臓結石を予防する効果があることも確認されています。

米にプラスすると効果的な食材

玄米は圧力鍋を使えば、短時間で炊き上かります。ただし玄米は消化が悪いので、よくかんで食べることが大切です。また同僚の白米よりカロリーか高いので、食べすぎには注意しましょう。

選び方

精米した米は、時間の経過とともに食味が落ちるので、精米日を確認して新しいものを選ぶ。

保存法

酸化や乾燥を防ぐため、密閉容器に入れて湿気の少ない冷暗所に。定期的に容器の掃除もする。

噛まない・噛めない現代人 – よく噛んで食べるという咀嚼健康法