ふき

胃腸を丈夫にし咳を鎮める

ふき
ふき

体内の老廃物を処理し、体力をつける

ふき は、数少ない日本原産の野菜のひとつで、独特の風味とシャキッとした歯ざわりが持ち味です。

ふきのとう は2月頃に出る若い花茎(つぼみ) で、そのほろ苦さと香りが珍重されています。

「春の料理には苦味を添えよ」という諺がありますが、ふきは冬の間にたまった老廃物を排泄し、体にカツを入れる働きをもっています。

便秘を解消し、高血圧を予防する

ふき には目立った栄養成分はありませんが、食物繊維が多いので、胃腸の働きを高め、消化をよくして便通を促します。

苦味配糖体によるほろ苦さも食欲増進に一役買っています。また、食中毒の予防にもなります。また、カリウムを多く含み、よぶんなナトリウムを排泄してくれます。

食物繊維の悪玉コレステロール除去作用、ケンフェロールなどフラボノイドの血管柔軟作用と協力して、高血圧や動脈硬化に効果を発揮します。

ふきのとうは、咳止めの妙薬

一方、ふきのとうにはカロチン(ビタミンA ) やビタミンB1B2が豊富です。ふきのとうは、昔から咳止めの妙薬として知られていますが、特に痰を伴う込み上げるような咳に効果的です。

ぜいぜいして息苦しいぜん息の治療などにも用いられてきました。さらに心肺機能を準え、五臓の働きをよくし、胸苦しさを除き、痰を消し、目をはっきりさせる効果もあります。

そのほか ふき には、血をきれいにする作用、解毒、消炎作用もあります。 ふき の代表料理のひとつである青魚とふきの炊き合わせは、魚の毒消しを利用した料理といえます。また、葉や茎の生汁は虫さされ、軽いやけど、切り傷に効きます。

ふき の効果をさらにアップさせる食材

チコリー

苦味物質が肝機能障害を改善する

チコリー
チコリー

苦味成分に薬効がある

チコリー は、野菜の専門用語で、調理用語ではアンデイープ( フランス名) と呼ばれています。

エンダイブと名前が似ているため、混同されがちですが、別のものです。根株を軟化室に伏せ込み、出てくる軟自の萌芽を食用にするもので、独特の香気のほか、ほろ苦さとほのかな甘味、シャキッとした歯ごたえがあり、サラダにするほか煮ものや妙めものに利用されます。

食欲増進、肝炎、黄癌、利尿に効果がある

薬効があるのは苦味成分と香気成分で、胃腸にゆるやかに働いて、食欲増進と消化促進の作用を発揮します。

総じて香気や苦味のある食べものは消化促進に働き、胃もたれや胸やけを改善する作用があり、薬効の強いものは芳香・苦味健胃剤として利用されています。

チコリー の香気成分はセスキテルペン、苦味物質はラクツシンやシコリインなどで、葉ばかりでなく茎や根にも含まれています。

特にヨーロッパではだいこん状に太くなる根を薬用として使い、利尿、強壮、健胃、浄血などの作用を発揮する民間薬として多用されてきました。

また中国のウイグル地方では、 チコリー の全章に肝臓の炎症をしずめ、利胆作用があることに注目して、肝炎や黄痘などの治療に用いられています。

チコリー 15グラムを煎じて服用するとともに、適量の煎じ液で体を洗うと、黄痘型肝炎に効くとされています。

チコリ酸が肝臓の解毒作用を高める

チコリ一 にはチコリ酸と呼ばれるポリフェノールと酒石酸の結合した成分が含まれており、強い抗酸化作用を発揮して、動脈硬化を防いだり肝臓の解毒作用を助けてくれます。

チコリ一 の効果アップの食材

きくらげ

血をきれいにし、婦人科疾患に有効

きくらげ
きくらげ

不老長寿の妙薬。白きくらげに咳を止める作用

きくらげ は、中国では古くから不老長寿、強壮・強精、肌の美容にすぐれた効果を発揮するとして、珍重されてきました。

これらの効果は、黒きくらげよりも白きくらげのほうが強く、中華料理ではスープやデザートの食材に利用されています。

さらに病気の治療にも応用され、肺を潤し咳を止める作用により、治りにくいから咳や、疾に糸状の血が混じるもの、老人性のぜん息などに効果的です。

また、血管を強くする働きもあり、出血予防に有効です。

血液浄化作用で高血圧、心臓病に効果

黒きくらげはミネラル分に富み、ビタミンB2をはじめとしたB群やE、レシチンなどが含まれ、老化防止に有効に働きます。

またカルシウムの運搬役であるビタミンD 効果のあるエルゴステリンも含まれ、カルシウムの吸収をよくします。

そのほかマンニット、トレハースなどからできている多糖類を含み、コレステロールの除去や利尿などの効果を発揮します。

きくらげ の第一の効用は血液浄化作用ですが、動脈硬化や高血圧、心臓疾患、婦人科疾患に効力を発揮します。

最近の研究で、 きくらげ は、料理に使う量ぐらいでも、アスピリンと同等の力で血液の粘度を下げることが分かってきました。血液がサラサラになって、心臓病や脳卒中を予防できるというわけです。

子宮筋腫など婦人病に卓効。食物繊維もたっぷり

血液浄化作用は、婦人病にも効果的です。子宮筋腫をはじめとして女性を悩ます月経不順や月経痛、不正出血などに効果をあらわします。

また、 きくらげ はノンカロリー食品で食物繊維も豊富なので、肥満防止や便秘、肌荒れに効果があります。貧血を防ぐ鉄分も含まれており、女性の頼もしい味方です。

きくらげ にプラスすると効果的な食材

選び方

黒きくらげ
生は色が濃く、表面に光沢があり、多くて肉厚なものが良品。乾燥品は、表面が黒く、よく乾燥したものを。
白きくらげ
生は、きれいな白色で根元が変色していないの。乾燥品はよく乾燥していて肉厚で大きめのものが良品。

保存方法

黒きくらげ
生はラップに包んで密閉し、冷蔵庫で保存。乾燥品は、容器に入れて冷暗所で保存。
白きくらげ
生はラップに包んで密閉し、冷蔵保存。乾燥品は、密閉容器に入れて冷暗所で保存。