秋の味覚として親しまれている 栗 の実は、9月~10月頃に旬を迎えます。栗は日本のほかにも、中国、ヨーロッパ、アメリカと、世界各地でさまざまな種類が栽培されています。

栗

効率良くエネルギーとなり、細胞の老化を防ぐ栗

脾の働きを助けて、気を増す作用がある栗。栄養吸収の促進し、血の巡りをよくし、体を元気にしてくれます。

デンプン豊富で体のエネルギーになる

栗 の主成分は、糖質のデンプンです。なんと、縄文時代の遺跡から栗が発掘されたという話しもありますが、種実類の中ではめずらしくデンプンが多く含まれている栗は、当時の人々の貴重なエネルギー源だったのではないかと考えられています。
また、ビタミンCやビタミンB1、脂質、カリウムなどのミネラル、食物繊維も多く含まれています。
これらの栄養成分の相乗効果によって、腎(泌尿器や生殖器系)のはたらきを高め、生命力を補い、筋骨を丈夫にするといわれる、滋養に優れた食品なのです。

デンプンは、エネルギーの供給源であり、体の活動、脳のはたらきを活発にします。
筋肉の運動を維持するはたらきは特に優れていて、骨を丈夫にするビタミンCと協力し、筋肉や骨を強化します。こうしたことから、体力が無くて足腰が弱い年配の人や脚力の弱い子供が摂取するのに適しています。

糖質をエネルギーに変換するのに必要なビタミンB1も多く含まれるので、体や脳に効率良くエネルギーを送り込めます。

ビタミンB1が不足すると、糖質のエネルギー代謝が悪くなり、疲労物質である乳酸が溜まって、慢性的な疲労、筋肉痛や腰痛を起こしやすくなり、気力が減退する原因となります。また、情緒不安定になったり脳のはたらきが低下して、老化の原因にもなります。

渋皮には抗酸化作用がある

栗 には硬くて厚い鬼皮と、その内側に渋皮があります。渋皮には名前のとおり渋味があるので取り除いて食べる人が多いと思いますが、この渋皮の部分には、強力な抗酸化作用をもつタンニンという成分が含まれています。

タンニンはポリフェノールの一種で、老化を引き起こす活性酸素を除去したり、皮膚を保護する作用があるので、ビタミンCと合わせて、美肌効果に期待できます。

栗 にプラスすると効果的な食材

栗 と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

栗 は皮が厚く、デンプンに包まれているので、加熱してもビタミンCの損失はそれほどありません。渋皮には抗酸化作用のあるタンニンが含まれているので、この作用に期待するなら渋皮ごと煮ると良いでしょう。

選び方

皮の表面に張りとツヤがあり、全体濃い色をしているものを選びます。持ったときに重みを感じるものが良品です。

保存法

1~2%の塩水に10時間つけ込んだ後に水気をよくふきとって乾かします。その後、空気穴を開けたポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存。

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