白菜

 二日酔いの改善と抗ガン作用

白菜
白菜

生で食べて二日酔いを改善する

白菜 には、体内の余分な熱を取り去る作用、体内に溜まった水分を出す利尿作用があり、生で食べるとこの作用が際立ちます。

特にアルコールの毒を出すはたらきが強くなり、二日酔いや悪酔いに対し、効果を発揮するといわれています。肝臓がアルコールを分解するときには熱を生じますが、その熱を下げ、胃腸に溜まった水分を尿として排出し、のどの渇きを抑えます。

ほかには、胸やけや食欲不振、嘔吐、せきや痰(たん)が出る、気管支炎、胃弱などにも効果的です。

強力な抗ガン作用で発ガン物質を抑える

白菜 はアブラナ科の野菜です。同じようにアブラナ科の仲間のブロッコリーやキャベツなどにはガンを抑制する力があることが知られていて、白菜もそうです。

白菜を含アブラナ科の野菜には、ジチオールチオニンという特殊な成分が含まれているのですが、これには、発ガン物質を解毒する酵素の生成を促し、発ガン物質の攻撃から細胞を守る作用があるのです。

それから、モリブデンという微量元素が含まれていて、これは、亜硝酸アミンという発ガン物質の吸収と蓄積を阻害する作用があることがわかっています。

豊富なビタミンCが風邪に効く

白菜は 90 パーセント以上が水分で、ビタミンC、カルシウム、カリウム、鉄、食物繊維などが含まれています。

特にビタミンC が豊富に含まれていて、粘膜を丈夫にしたり、免疫力を強くしたりするので、風邪の予防やひきはじめに効果的です。

カリウム は、体の外に塩分を排出する作用があって、高血圧対策に良いです。食物繊維は、胃腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にして便秘を改善します。

白菜 にプラスすると効果的な食材

白菜と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

白菜 の栄養分を効率良く摂るには、生で食べるのが一番です。寒い日や冷え症の人などは、煮込んでスープごと食べると良いでしょう。

漬けものにして食べるなら、塩や醤油よりもキムチを使うのが良いです。それは、とうがらしがビタミンCの作用を促し、にんにくの殺菌作用が塩分の摂り過ぎを防ぐためです。

選び方

葉や茎に黒い斑点があるものは避ける。カットしてあるものは、切り口が白くみずみずしいものを。

保存法

冬は新聞紙に包み、冷暗所で立てて保存。夏やカットしてあるものはラップに包んで冷蔵庫の野菜室へ。

ニンジン

カロテンが肺ガン予防に特に有効

ニンジン
ニンジン

ニンジン 1本で肺ガンを予防する

ニンジン といえば、βーカロテンの宝庫だということはよく知られていて、たくさんの野菜の中でも、その含有量はトップクラスです。

また、カロテンのほかにもガンを抑制する複合成分をもっていて、例えばすい臓ガンになる確率を減少させるなど、ガンの抑制に有効な食材の筆頭にあげられています。

専門家の研究によると、肺ガンの抑制作用に特に優れていることが明らかにされています。

ニンジン をはじめカロテンが豊富に含まれている食品を摂っている人は、肺ガンにかかる確率が半分になって、1日にニンジンを1本食べれば、ガンの予防に効果的であるという報告もあるようです。

便秘の改善と高血圧の予防

ニンジン にはカロテンのほか、ビタミンCを除いたビタミン類や、カルシウム、カリウム、ヨードなどのミネラル類が豊富に含まれています。琥珀酸カリウムには血圧を下げる作用があって、食物繊維がもつLDL悪玉コレステロールの減少作用と協力し、高血圧に対して力を発揮します。最低血圧が上昇している人には特に有効です。

意外と食物繊維も多いので、便秘を改善したり、大腸ガンを予防するのにも役立ちます。

冷え性を改善、血糖値を低下させる

ニンジンは、体の活力不足を補うはたらきをします。足がだるかったり、疲れやすかったり、物忘れをするようになったり、などの症状を改善してくれます。

ほかに、胃腸のはたらきを高める作用もあるので、胸やけや胃の痛み、胃弱からくる下痢などに効果的です。それと同時に、下半身を温める作用もあって、冷え症の女性に適したうれしい食品です。

さらには、ニンジンから抽出した成分に血糖値を下げる作用があり、糖尿病の予防や治療にも用いられています。

ニンジン にプラスすると効果的な食材

ニンジンと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

ニンジン は皮の付近にカロテンが多く含まれているので、皮ごと食べる、またはできるだけ皮を薄くむきましょう。油を使うと栄養の吸収力が良くなります。

ビタミンCを破壊してしまう酵素が含まれているので、大根などのビタミンCをたくさん含んだ食材との組み合わせには注意しましょう。

選び方

色が鮮やかで表皮に張りがあるものが良品。茎の切り口(芯の部分)が大きいとかたいので小さいものを選ぶ。

保存法

湿気に弱いので、水気をふいて新聞紙に包み、冷暗所で。夏場ならポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。

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ネギ

体を温める香味野菜

ネギ
ネギ

風邪の症状に効く特効薬

ネギ といえば薬味として大活躍の香味野菜です。ネギ にはカロテン(ビタミンA)、ビタミンC、カルシウムやカリウムなどが豊富に含まれていますが、こういった栄養をたくさん含んでいるのは、ネギの青い部分です。

ただ、薬効的にいうと白い部分のほうが優れているといわれ、漢方では薬用として使われています。

風邪のひきはじめに、細かく刻んだネギショウガ味噌を加えて熱湯を注いだものを飲むと、体が温まって汗が出て、回復に向かいます。また、のどの痛みもとってくれます。

疲労回復、菌の抑制、血栓予防などに

ネギには、優れた薬効をもつ成分がいくつも含まれています。ビタミンB1の吸収を高めて、新陳代謝を活発にする作用があり、疲労回復や冷え症の改善、また精神の不安も改善する働きがあります。

含硫アミノ酸類は、胃液の分泌を促して消化を助け、胃腸を丈夫にする働きがあります。

また、今までの研究では、含硫アミノ酸類の酵素の影響を受けてできた種々の揮発成分に、結核菌やブドウ球菌、連鎖球菌、ジフテリア菌、真菌などの菌類を抑制する作用があることがわかっています。

揮発成分のひとつである、N・メチル・ジスルフィドは、コレステロールを除去するとともに血小板の凝集を抑制します。脳卒中や心筋梗塞の原因となる血栓を予防したり、血液の循環を良くすることも明らかになっています。

神経痛やリウマチの痛みを緩和

ネギがもっているヌメリや食物繊維は、便秘の改善に有効であることが知られています。そのほかにも、神経痛やリウマチ、関節痛、腹痛などといった痛みを和らげ、改善する効果があります。

ネギ にプラスすると効果的な食材

ネギ と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

ネギ の香りの成分を生かすには、水に長時間さらしたり、長く煮込んだりしないで、生に近い状態で食べるのが一番です。ただ、胃が丈夫でない人は、火をじゅうぶんに通したほうが良いです。

選び方

長ネギは緑と白の境目がくっきりと分かれ、白い部分が長いもの。葉ねぎは緑が濃く、葉が先までピンとはっているもの。

保存法

新聞紙に包んで冷暗所で保存。使いかけのものは、ラップに包んで冷蔵庫の野菜室へ。

ねぎは免疫力を強くする香味野菜