ホースラディッシュ ( 西洋わさび )

辛味成分が食中毒を予防

ホースラディッシュ ( 西洋わさび )
ホースラディッシュ ( 西洋わさび )

肉や魚の臭みを消し、旨みを引き出す

ホースラディッシュ ( 西洋わさび ) は根茎をすりおろしたものに独特の香りと辛味があり、ローストビーフや魚料理などに添える薬味として用いられています。

また、わさびと風味が似ているので、わさび大根、西洋わさびといった名で、粉わさびや練りわさびの原料として使われています。ヨーロッパでは、古くから肉や魚の臭いを消し、旨みを引き出す香辛料として使われてきました。

辛味成分に抗菌・抗かび・防腐作用がある

ホースラディッシュ ( 西洋わさび ) の主成分は糖質で、60〜70 % を占めています。そのほか、ビタミンC 、食物繊維、カルシウムなどを多く含み、成分的にはわさびとよく似ています。

辛味成分は、からし油配糖体のシニグリンです。すりおろすとシニグリンは酵素によって分解され、辛味成分のアリルイソチオシアネートなど数種の物質に分かれます。

アリルイソチオシアネートには、強力な抗細菌作用や、抗かび作用、防腐作用があり、食中毒の予防に働きます。

咳を止め、痰を切り、よぶんなカロリーを燃やすさらに辛味成分には、唾液量を増やし、胃液の分泌をよくする作用があり、消化を促進して食欲増進に働くと同時に、胃酸の出過ぎを抑え、胃・十二指腸潰瘍を防ぐ働きをします。

また、気道の粘液を切る作用があり、咳を鎮め、痰を取りのぞきます。同時に局所的血管拡張作用もあり、かぜや副鼻腔にあるうっ血を治します。

さらに新陳代謝の能力をアップさせ、よぶんなカロリーを燃やす働きもあります。

糖質や脂肪分の多い食事をしている人は、 ホースラディッシュ ( 西洋わさび ) を利用したいものです。そのほか、湿気の多いときに痛みが激しくなる神経痛、リウマチなどにも効果を発揮します。

ホースラディッシュ ( 西洋わさび ) にプラスすると効果アップの食材

ホースラディッシュ ( 西洋わさび ) と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

もも

実は便秘に効果大、あせもも治す

もも
もも

便秘を解消し、高血圧、ガンを予防する

もも は糖質が豊富で、甘味は主にショ糖によるものです。果汁に富み、香りもよい果物で、ほのかな酸味は、クエン酸やリンゴ酸によるものです。

もも が便秘の妙薬といわれるのは、食物繊維のペクチンを多く含むからです。ペクチンにはまた、血圧を下げたり、コレステロールを減らす作用があります。

豊富に含まれるナイアシンには、コレステロールを減らす作用があり、カリウムには血圧を下げる作用があるので、動脈硬化、高血圧に効果をあらわします。

また、カテキンやクロロゲン酸などポリフェノール類を含んでいるので、ガンの発生を抑制する働きが期待されています。

冷え性、寝汗、喉の渇きに有効

もも のジューシーな果肉には、不足した体液を補う作用があり、皮膚に潤いを与えたり、腸が乾燥してコロコロの便が出るような便秘に効果があります。

また血行をよくするので、冷え性に有効です。寝汗や、ちょっと動くとすぐに汗をかき、止まらないという症状も治します。水分の循環をよくし、喉の渇きを抑える効果もあります。

葉は頭痛、あせもに、桃仁は生理不順に効く

もも の葉には、消炎・鎮痛作用のあるグリコシドが含まれているので、内服すると頭痛や神経痛の痛みを止めてくれます。

また殺菌作用もあり、昔からあせもの妙薬として知られています。 もも にはケンフェロールという血流を促進して利尿に働く成分が含まれ、小便が出にくい、むくみなどに効果があります。

種の核中にある桃仁には、血液循環を活発にして停滞を除く作用があるので、生理不順、生理痛、更年期障害、便秘のほか高血圧や脳梗塞にも効果を発揮します。

もも にプラスすると効果的な食材

鶏卵

滋養・強壮にすぐれた完全食品

鶏卵
鶏卵

たんぱく質100をほこる理想的なアミノ酸組成

鶏卵 のたんぱく質は、8種類の必須アミノ酸をすべて含む理想的な組成で、その価値をあらわすたんぱく価は最高の100を誇ります。

特に豆類や穀類に少ないメチオニンを多く含み、肝機能障害や増毛に効果があります。

また脂肪やたんばく質の代謝を助けるビタミンB2を肉類の3倍も含むため、利用効率がよいのが利点です。そのほかビタミンやミネラルも豊富で、その栄養価の高さから、完全食品ともいわれています。

病後の衰弱、栄養不良、不眠などに有効

これらの働きにより、鶏卵には全身の骨、筋肉、血液、体液などの不足を補う作用があります。

病後の衰弱や栄養不足に特に効果があり、血液が不足して起こるめまいや目のかすみにも有効です。また体力の衰えによるイライラ、胸苦しさや動悸を訴える不眠にも効果的です。

さらに声がかすれる、喉が乾燥して痛むなどの症状や、子どもの下痢、妊婦の胎動不安にも効きめがあります。

卵黄には老化防止、健脳に働くレシチンがたっぷり

卵黄は体に必要な脂肪を豊富に含んでいます。なかでも、脳や神経が最も必要とするレシチンを30% 以上も含有しており、記憶力や知能を向上させ、老化やボケを防いでくれます。

そのほかカルシウム、鉄分、ビタミンA、B1、B2、Eなども豊富で、血液の補給や体液の調整作用にすぐれています。

そこで、発熱によって起こるけいれんや意識不明の予防、過労からくる吐血などに効果をあらわします。

卵白のたんばく質は卵黄よりすぐれ、脂肪は含まれていません。卵白には気道に働く滋潤作用があり、喉の痛みや突きあげるような咳に効果を発揮します。外用すれば、炎症を取り、耳下腺炎や扁桃腺炎の腫れに有効です。

鶏卵 にプラスすると効果的な食材

選び方

殻の表面がざらざらして、持ったときに重みを感じ、光にかざすと透けるように見えるものが新鮮。製造年月日の新しいものを選ぶ。

保存法

とがったほうを下に向けて冷蔵庫で保存。