健康のためにはミネラル豊富な自然塩

塩

人間の体は、海水と同じミネラルバランス

食塩の成分は98% 強が塩化ナトリウムです。大別すると、自然 塩 と精製 塩 があります。

自然 塩には、カルシウムやマグネシウム、鉄分、リン、銅、ヨウ素などミネラル( ニガリ) が豊富に含まれ、味にまるみやコクがあります。これに対し、精製 塩は原料 塩 から電気分解によってニガリをのぞき、塩化ナトリウムを集めたもので、ミネラルはほとんど含まれていません。

日本人に不足しているマグネシウムを補う赤穂化成のにがり水「天海のにがり」

海水と人体のミネラル成分のバランスはほぼ同じなので、 塩 は人体の生命維持に不可欠だといわれます。

塩分のとりすぎは高血圧、心臓、腎臓に負担をかける

食塩の主成分である塩化ナトリウムは、血液の浸透圧をコントロールし、水分を保持する働きがあります。

人間の血液や体液は0.8〜0.9% の塩分を含んでいますが、料理の塩加減も同じくらいが理想です。1日平均15 g前後を摂取していますが、6 g以下にしたいものです。

塩分をとりすぎるとカリウムの激減を招き体液のバランスがくずれ、むくみや心臓、腎臓の障害、高血圧や脳卒中などを引き起こし、逆に摂取量が少なすぎると、食欲不振や倦怠感、活力減退を招きます。

胃腸を整え、筋肉や神経の高ぶりを鎮める

塩の適度な摂取は胃腸を整える効果があります。また、筋肉や神経の興奮を鎮める作用があります。

炎症を取りのぞき、殺菌作用もあるので、歯茎の腫れや歯槽膿漏にも効果的です。

また、血行をよくするので、疲労回復やむくみ、冷え性、リウマチなどにも効果を発揮します。

便秘症には、空腹時にコップ1杯の水に塩小さじ1杯を溶かした塩水を飲むと効果的です。

虫刺されには、患部を水で洗ってきれいにしてから塩をすり込むと、消毒され、かゆみが止まります。

塩 の効果をさらにアップさせる食材

しょうゆ

胃腸を整え、殺菌作用も

しょうゆ
しょうゆ

旨み成分が料理に風味を与え、食欲増進効果も

しょうゆ は、 大豆 小麦 を原料にした日本独自の調味料で、発酵過程でできる旨み成分、甘味成分、酸味成分、苦味成分などが含まれ、料理にまろやかな風味を与え、食欲を増進させます。

旨み成分はグルタミン酸を主体にしたアミノ酸。甘味成分はブドウ糖など。酸味成分は乳酸、酢酸、リンゴ酸などで、味にしまりをもたせ、塩味をやわらげます。苦味成分はぺプタイド類などで、コクをつける働きがあります。
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アミノ酸が胃液の分泌を高め、消化をよくする

しょうゆは、食塩濃度が高く、ごく一般に使われる濃口しょうゆが18% 、淡口しょうゆは19.7% に及びます。

塩分のとりすぎは高血圧などの誘因にもなり、気をつけなければいけませんが、最近は塩分を10% 前後に抑えた減塩しょうゆも出回っています。

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しょうゆには、アミノ酸の働きにより胃液の分泌を高める作用があり、消化をよくし、食欲を増進させます。

胃腸の調子がよくないときは、熱い番茶に生しょうゆを少量たらして飲みます。これに干しを加えると疲労回復にも効果があります。

熱を冷まし、大腸菌やブドウ球菌を殺菌する

また、しょうゆには、味噌と同様、熱を冷まし、胸苦しさを取りのぞく作用があります。

おできの初期や日射病で胸苦しいときに効果を発揮します。さらに食品に対する殺菌作用や防腐作用があり、しょうゆに漬けておくと、大腸菌やブドウ球菌、腸炎ビブリオなどを退治してくれます。

外用すれば、火傷、虫さされ、湿疹によるかゆみを抑えます。つき指で手の指が腫れて痛しょうゆハチミツを加えて少し温め、そのなかに患部を浸すと痛みがやわらぎ治癒が早まります。

しょうゆ の効果をさらにアップさせる食材

砂糖

黒砂糖は貧血を治す特効薬

黒 砂糖
黒 砂糖

砂糖の過剰摂取は肥満、成人病の原因になる

砂糖 の主成分は糖質で、糖質は吸収が早いため即エネルギー源となり、一時的な疲労回復効果はあります。

しかし、とりすぎは肥満や動脈硬化、糖尿病など成人病の原因となります。また、 砂糖 は適度にとると胃腸機能を改善しますが、とりすぎはかえって胃腸を悪くします。

白 砂糖 には胃腸に働きかけ痛みをやわらげる作用がありますが、より薬効が強く発揮されるのは黒 砂糖 です。

黒砂糖は貧血に効く鉄分の補給源

黒砂糖は、精製度が低いので、カルシウムや鉄分、カリウムなどミネラルを多量に含み、またカロリーも低いアルカリ性食品です。

カルシウムはイワシの3倍も含み、骨や歯を強化するので虫歯になりにくく、子どもにも安心して与えることができます。カリウムは高血圧など成人病予防に役立ちます。

白砂糖にはほとんどない鉄分をたっぷり含んでいるのも大きな利点で、増血作用もあり、貧血に効果を発揮します。

黒砂糖は、冷えによる腹痛、下痢、生理痛を治す

中国では黒砂糖は、血流を増やし、体力を強化するものとして利用してきました。黒砂糖には、胃腸を養う働きと、血液の貯蔵庫である「肝臓」の機能を整える働きがあります。

胃腸の働きがよくなり、血流が増えるので貧血に有効です。さらに鉄分の作用がその効果をパワーアップします。また、筋肉の緊張をほぐし、痛みをやわらげる働きがあるので、冷えによる腹痛や下痢に効果があります。

血液の停滞を治す働きもあるので、腹部や肛門のうっ血を防ぐ効果もあります。さらに貧血や冷えが原因の生理痛、生理不順にも有効です。

砂糖 をさらに効果アップさせる食材

「生姜紅茶+黒砂糖」で体はほかほか