トマト

食卓に欠かせない野菜 トマト はどのような食材と組み合わせると効果アップするのでしょうか。紹介したいと思います。トマト の特徴的である赤色にはリコピンが含まれ強い抗酸化力があり、ガンや動脈硬化の予防、美肌も期待できる成分です。体の余分な水分を排泄し、血圧を下げるカリウムも豊富です。

トマトさまざまな効能をもつ野菜

トマト
トマト

高血圧、成人病を防ぐ

トマト に含まれている有効成分としてよく知られているものといえば、やはりリコピン。

真っ赤なトマトはまさにビタミン類の宝庫ですが、トマトの赤い植物色素のリコピンには、β-カロテンの2倍の抗酸化力があって、ビタミンCやクエン酸などほかの抗酸化物質とともに、生活習慣病を予防します。

血圧を下げる作用は、多量に含まれているビタミンCのはたらきによるものです。

ビタミンCは、ルチン やカリウム 、食物繊維の  ペクチン と協力して血圧を下げて、高血圧を改善するようはたらきます。加えて、血清コレステロールを低下させるはたらきもあるので、 高血圧症 で悩んでいる人には、トマト は最適な食品です。

また、クロロゲン酸は、ガン物質ができないように、食べ物の消化の過程で強力にはたらきます。

とても強い抗酸化作用を発揮して、活性酸素を除去し、ガン、心臓疾患、脳卒中の三大成人病を阻止することで注目されています。

水に浮くトマトと沈むトマト

水を張った器に入れると、沈むものと浮かぶものがあります。違いは、グルタミン酸の量です。種のゼリー部分に多く含まれ、完熟するとこの部分が増えずっしりとします。熟して甘いトマトは、底に沈み熟し切れていないトマトはぷかぷか浮かぶます。糖度5前後のものが多いのですが、水に沈むものは糖度が6以上です。

糖尿、肥満、出血も防ぐ

糖や脂肪の代謝を改善するようにはたらき、糖尿病や肥満に対し有効です。トマトに含まれているフラボノイドのルチンは、毛細血管を強くして出血を防ぐ作用があります。眼底出血や鼻血、歯茎からの出血などにも効果的です。

むくみを改善する

トマト の酸味のもととなっているクエン酸やリンゴ酸は、乳酸などの疲労物質を取り除くはたらきがあります。炎症を抑えながら、むくみを軽減します。

トマト にプラスすると効果的な食材

トマト と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。料理のときには、是非組み合わせて効果アップしましょう。

食べ方のポイント

生で食べるのが、いちばん効果を生かせます。栄養を逃さないためには、皮や種もまるごと食べましょう。
カットするなら、食べる直前に切るのがベストです。

選び方

表面が赤くてツヤがあり、実がひきしまってかたいものを選ぶ。

保存法

緑色の部分がある場合は、常温で追熟する。真っ赤な完熟トマトはポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室で保存。

保存の際に冷やしすぎると味が落ちるので注意します。ポリ袋に入れるのは冷えすぎを防ぐためにも活用します。

 

関連ページ:
トマトのリコピンによるガン抑制効果

たけのこ

たけのこ は便通を良くし、老化を防ぐ

たけのこ
たけのこ

食物繊維が豊富で低カロリー

たけのこ は、少量のタンパク質やビタミンB群、ビタミンC、カルシウムなどを含んでいるくらいで、栄養価はそれほど高い食品ではありません。

しかし、食物繊維とカリウムは豊富に含まれています。昔から腸をなめらかにする作用があることが知られていて、これは、やはり豊富な食物繊維のはたらきによるものです。

食物繊維には、便秘を改善して大腸ガンを予防し、コレステロールの吸収を抑えるはたらきがあります。

カロリーが低いので、高血圧や動脈硬化といった生活習慣病を予防するのにも役立ちます。カリウムの利尿作用によって、体内の老廃物や余分な水分が排出されるので、高血圧やむくみの改善に効果的です。

老化を防止するうまみ成分

たけのこ の穂先のやわらかい部分を姫皮といいますが、この部分には、うまみ成分のアスパラギン酸、グルタミン酸、チロシンが多く含まれています。

チロシンは、たけのこ を切ったときに出てくる白っぽい粉状のものです。これらのうまみ成分は、新陳代謝を活発にしたり、ホルモンの材料となって脳を活性化させたりと、老化防止に優れています。

ただし、時間が経過すると、このうまみ成分は「えぐみ」に変化してしまいます。えぐみ成分のシュウ酸は、カルシウムと結合すると結石を作ってしまうのです。そして、このえぐみ成分はたった一日で2倍以上に増殖するので、できるだけ新鮮なものを食べるか、すぐにアクを抜きましょう。

たけのこにプラスすると効果的な食材

たけのこと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

掘りたてのたけのこ をすぐに食べるなら、アク抜きをしなくても、火で軽くあぶると食べられます。
すぐに食べない場合は、アク抜きしてえぐみを取ってから、水に浸し冷蔵庫で保存しましょう。皮をむかずに茹でますが、このときぬかを入れるとうまみを逃がさず、アクが抜けます。

春菊

胃腸を丈夫に、ウイルスへの抵抗力を高める

春菊
春菊

胃腸を正常化する

春菊 にはβ-カロチンが豊富に含まれていて、その量は、同じ緑黄色野菜であり栄養豊富なことで知られる ほうれん草 と比べても負けないくらいです。

β-カロチンは、体内でビタミンAに変化し、皮膚や粘膜などを丈夫にして抵抗力を高める作用があります。また、傷ついた細胞を修復し、病気の回復を助けてくれます。

春菊に含まれるβ-カロチンは、茹でることで濃縮されて増え、同時に薬効も増す、といわれています。

おひたしなどにして毎日食べるようにすると、胃腸を丈夫にします。胃もたれや胸やけ、便秘を改善するのに役立ちます。胃腸の機能が正常化されると、便通が良くなり、口臭も無くなります。

呼吸器の調子を整え気道の炎症を取り去り、たんを切ったり、せきを止めたりします。

春菊には、β-カロチンのほか、ビタミンCやビタミンB2などのビタミン類、鉄分やカルシウム、カリウムといったミネラル類が豊富です。

ビタミン類は風邪や肌荒れの予防に役立ちます。食物繊維が便通を整え、大腸ガンの予防にもはたらきます。

香り成分でリラックス

春菊は独特の香りをもっていますが、この香りのもとはα-ピネンやリモネンなどの精油成分で、自律神経に作用し、血流を整えて、精神を安定させます。不安感を取り除いて、良く眠れるようにしてくれます。

春菊 にプラスすると効果的な食材

春菊と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

アクが少ないので下茹での必要はなく、ビタミンCは加熱調理しても壊れにくいという特徴があります。β-カロチンは、油と一緒に摂ることで吸収率がアップします。