疲労回復や生活習慣病の予防に
刺激成分で体が元気になる
たまねぎの場合、たまねぎ自体の糖質やビタミンなどの栄養成分よりも、特有の刺激成分に注目です。
たまねぎを切ったときに目が痛くなって涙が出ますが、これは、辛み成分である硫化アリルの刺激を受けるためです。硫化アリルには、ビタミンB1の吸収を助けて、新陳代謝を活発にするはたらきがあります。このはたらきによって、疲労を回復したり、食欲不振や精神不安などを改善するのに役立ち、体を元気にします。
たまねぎに含まれているビタミンB1の吸収を良くするのはもちろん、ほかにビタミンB1を多く含んでいる豚肉などの食品と一緒に食べると、より効果的なのです。
高血圧や糖尿病を防ぐ
硫化アリル類には、血液中の善玉コレステロールを増やし、高脂肪食をとることで増えてしまう悪玉コレステロールを減らす作用もあります。そのほか、血液をサラサラにして脳血栓や心筋梗塞を予防するのにも役立ちます。
たまねぎの薄皮の部分には、血管のやわらかさを保つケルセチンなど、抗酸化力に優れたフラボノイドが含まれているので、動脈硬化や高血圧の予防にはたらきます。
さらに、硫化アリルの一種のプロピルアリルジスルフィドには、血糖値を下げ正常な値に保つ作用があるので、糖尿病の予防にも期待できます。
たまねぎにプラスすると効果的な食材
たまねぎと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。
- イワシ、カツオ、エビ、ホタテ、鶏肉、ごま ▶疲労を回復する、老化を防ぐ
- アスパラガス、しじみ、鶏肉、味噌 ▶肝機能障害を改善する
- キャベツ、トマト、セロリ、キクラゲ、ごま油 ▶動脈硬化や高血圧を予防する
- ちんげん菜、さやえんどう、山芋、豆腐 ▶糖尿病、肥満を防ぐ
食べ方のポイント
水にさらし過ぎると、硫化アリルが溶け出してしまうので注意しましょう。
善玉コレステロールを増やすには、生で食べるのが効果的です。高脂肪食のコレステロールの上昇を抑えるには、油で炒めたほうが効果的です。
選び方
上から押してみて、芯がかたくつやのあるものを。やわらかいものは中が腐っている可能性大。
保存法
風通しのいい冷暗所に保存。ネットなどに入れて吊しておけば、さらに日持ちがいい。
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