牛肉

栄養価の高い肉

牛肉 は、肉類のなかでは一番栄養価の高い食材で、良質のタンパク質、脂質、鉄分などが多く含まれています。

人間の何倍もの力を持つ牛は、昔は大きな労働力として人々にとって貴重な存在でした。
そして、食べものというよりは滋養強壮のための薬として位置づけされていました。

牛肉
牛肉

牛肉 の特徴的な栄養成分は、100gあたり、脂質 10.7g、たんぱく質 20.7g、鉄、2.7mg、ビタミンB2 0.22mg、ビタミンB1 0.09mg。

動物性タンパク質や鉄分が豊富

牛肉 に豊富に含まれているタンパク質は、体内でつくることができない必須アミノ酸をバランスよく含み、丈夫な体や血液をつくるはたらきがあります。健康を維持し、体を動かすエネルギー源として欠かすことのできない栄養素です。

たんぱく質やミネラルが豊富が豊富なため、体の機能を多面的に高め、体力を回復して、抵抗力を上げます。

また、鶏肉豚肉と比較して、肉類としては鉄分がとても多く含まれています。貧血予防にはとても有効です。牛の胆結石は牛黄(ごおう)という漢方の生薬で心臓病や肝臓病、脳卒中とその後遺症に用いられます。

この肉類に含まれる鉄分は植物に含まれるものよりも吸収率が高いので、効率よく鉄分を摂取することができます。さらに、赤血球がつくられるときに必要なビタミンB12も豊富なので、貧血や血行不良による冷え性に悩んでいる女性に特におすすめです。

気力をつけ、胃腸を丈夫にする

牛肉 の優れた栄養価の相乗作用で、気力が増したり、体がすこやかになります。特に、胃腸を丈夫にして消化吸収を良くする作用が強いので、病後の衰弱した体や食欲の低下、気力がわいてこない、といった症状に効果的です。

水分の代謝を調整してむくみをとるはたらきもあり、胃腸が冷えるときに牛肉をじっくりと煮込んだスープを飲むと調子が良くなるでしょう。また、腰やひざがだるく力が入らないなど運動機能の衰えを改善したりもします。

牛肉 にプラスすると効果的な食材

牛肉と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

牛肉 は部位によって脂肪やカロリーに大きく差があるので、気になる人は赤身のもも肉やフィレ肉にすると良いでしょう。牛の赤身肉には脂肪燃焼効果があるというカルニチンも多く含まれているので、ダイエットの強い味方にもなります。
カルニチン は脂肪酸を燃やすカギ

 

選び方のポイント

鮮度のいい 牛肉 の選び方のポイントは、赤身は、鮮やかな赤色で脂肪はクリーム色が白色のもの。鮮度が落ちると、色が淡くなっていく。身のきめが細かく締まっているものを選びます。

保存方法は、冷蔵庫で保存し、消費期限内に使い切ります。冷凍保存も可能。

牛肉の注意点:
牛肉 は生食もできますが、食中毒の心配があるのでできれば火を通して食べましょう。
牛肉関連リンク:

安全な牛肉を購入するための知識です。賢い消費者が注意する「牛肉」の知識 | 危険な食品

とうがん

水太りでやせたい人には最適野菜

とうがん
とうがん

カロリーはご飯の10分の1

とうがん は、成分の96% が水分で、ビタミンC が多いほかは、ビタミン類、ミネラルもごく少量しか含まれていません。

エネルギーは100 g中13 kcalで、ご飯の10分の1 しかない低カロリー野菜ですから、ダイエットには最適です。水分が多いので腹持ちもいいです。

むくみや水太りをすっきり解消

漢方では、 とうがん には、体を冷ます性質があり、利尿、去痰、解熱、解毒などの作用がある、と解説します。

老年の人が多めに食べれば痰の切れがよくなり、咳が止まってきます。妊産婦には乳の出がよくなるようにします。

小児のはしかに応用すれば、解熱効果とともに発疹が出きるようにします。そのほか、腹水、脚気、慢性下痢、むくみ、暑さ負け、魚介類の中毒などに応用されます。

とうがん のすぐれた利尿作用は、古くから腎臓病の治療食に多用され、膀胱炎や糖尿病にも応用されています。

熱をかけて調理すると利尿作用が前面に出て、むくみや、小便の出が悪いときに効果的です。また血尿や肝硬変の腹水などにも有効だといわれています。

とうがん の利尿作用は特に水太りの人に効果的で、夏になると太って体が重苦しくなるという人には最適です。また体脂肪の燃焼を助け、脂肪を減らす働きもあり、長期間食べ続ければ、やせて体が軽くなります。

ただし、冷え性で頻尿の人は、食べすぎるとかえって症状が強くなるので注意が必要です。

暑気あたり、糖尿病に有効

とうがん のもうひとつの強力な作用は、体のよぶんな熱を冷ます働きです。生の搾り汁は熱を冷ます作用にすぐれ、暑気あたりや、発熱して口が渇き冷たいものを欲しがむ人や糖尿病で喉が渇く人などに効果を発揮します。

とうがん 効果アップのための食材

選び方

ずっしりと重みがあり、完熟しているもの。表面に白い粉がついていれば完熟している。

保存法

丸ごとなら冷暗所で冬まで保存可能。切ったものはラップで包み、冷蔵庫の野菜室で保存。

メモ

とうがん は部位によってさまざまな働きがあります。全ての部位に薬効があるのが特徴です。皮は利尿、種は咳止め、わたはあせもに有効です。昔の中国では、美容クリームの原料にもなっていました。

ゆり根

不定愁訴、不眠、イライラを治す

ゆり根
ゆり根

頭痛、痛風の痛みをやわらげる

ゆり根 は、いも類とよく似た組成で、野菜としては水分が少なく、ほくほくしていて、ほのかな苦みがあります。

ゆり根 は球根のなかでも鱗茎(りんけい)に分類され、 玉ねぎ にんにく らっきょう の仲間です。

主成分のでんぷんをはじめ、たんぱく質とわずかなビタミン類、無機質を含んでいます。

また、食物繊維を多く含むため、便通をよくします。特有の軽い苦みは、コルヒチンセどのアルカロイドにょるもので、食欲を増進させ、痰の切れをよくする働きをします。

また鎮痛作用や、筋肉のけいれんを抑える作用もあり、頭痛や痛風などの痛みをやわらげてくれます。

咳を止め、呼吸器系を強くする

ゆり根 は、煮ると、ネトっとしますが、この粘液成分の正体は、多糖類の一種ユリマンナンです。

ゆり根に含まれるでんぷんとユリマンナンは、口腔や喉、胃腸の粘膜を保護する作用があります。

肺炎や気管を潤し、不足している体液を養う働きがあります。

マウスの実験でもゆり根の煮汁は咳を止める働きがあり、カラ咳や長引いた咳などを治してくれます。

また肺の呼吸量を増やす働きがあるので、ぜん息発作にも効果的で、呼吸器系が弱い人の強壮剤としても有効です。

精神を安定させ不眠を治す

またユリには、精神安定効果があります。更年期障害や自律神経失調症などが原因で不定愁訴のある人、不眠、ヒステリー、イライラなどで悩む人に効力を発揮します。

中国ではノイローゼの一種、百合病( ストレスや大病によっておこる精神衰弱) の特効薬として知られています。

滋養強壮作用もあるので、体力がつき、神経衰弱や精神恍惚などの予防に役立ちます。そのほか、長びいて体が弱った糖尿病や慢性肝炎、肌荒れ、むくみ、鼻血、おできにも効果があります。

ゆり根 の効果をさらにアップさせる食材

選び方

紫がかったものは、苦みが強いので、色が白くて外側に傷がないものを選びます。鱗片が大きいものほど、ほくほく感があります。

湿らせたおがくずのんかに入れるか、新聞紙に包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存。

メモ: 柿と一緒に食べない

果物の と一緒に食べるのは、悪い組み合わせです。どちらも体を冷やすので腰痛や下痢を引き起こすことがあります。