ぶどう

疲労回復、生活習慣病の予防に効果的

ぶどう
ぶどう

8月から10月の初めごろに旬を迎える ぶどう は、秋を代表する果物のひとつです。

ぶどう の主成分は、ブドウ糖や果糖などの糖質です。ブドウ糖は体内に吸収されやすく、すばやくエネルギーに変換されます。

そのうえ酒石酸(しゅせきさん)やクエン酸などのエネルギーの代謝を良くする有機酸も豊富に含まれているので、疲労回復効果の即効性があります。

酒石酸は、腸内で悪玉菌の増殖を抑制し、善玉菌を増やして、腸を健康に保ちます。

ほかに、体や脳の機能を高めて元気にするビタミンB群、ビタミンC、血管の強化に役立つビタミンE、骨を強く丈夫にするカルシウムや貧血を防ぐ鉄分、利尿作用・降圧作用のあるカリウムなど、さまざまな栄養素が含まれています。

目の疲れや視力を改善する

ぶどう には、アントシアニンが豊富に含まれています。アントシアニンは、強い抗酸化力をもつポリフェノールの一種で、 ぶどう や ブルーベリー などに含まれる青紫の色素成分です。

目の網膜にあるロドプシンというタンパク質の働きによって、私たちは物を見ることができます。分解と再合成を繰り返しているロドプシンは加齢や疲れによって能力が低下するのですが、アントシアニンにはこのロドプシンの再合成を助ける働きがあります。

それにより、年齢や疲れによる目のかすみ、ぼやけなどを予防・改善したり、目のまわりの血流を良くして眼精疲労を改善します。また、糖尿病による目の病気などの視力回復につながる重要な役割を果たすことが注目されています。

ポリフェノールが活性酸素を取り除く

ぶどう を食べると渋みを感じることがあると思いますが、これは抗酸化成分のポリフェノールです。皮と種の部分に多く含まれていて、ガンや動脈硬化の予防に効果があるといわれています。

また、血小板の凝集を抑制することもわかっていて、血栓を除去し、脳卒中や心臓病の予防にも力を発揮します。

干し ぶどう は貧血・骨粗しょう症の予防に

干し ぶどう は、生の ぶどう と比べて、鉄分やカルシウムが約10倍以上、カリウムやリンが約6倍もあるといいます。これらは、貧血の予防や骨を強くするのに役立つので、女性や子ども、高齢者は多く摂りたいところです。

ただし、エネルギーや糖質も5倍以上あるので、肥満気味の人は摂り過ぎに注意しましょう。

ぶどう にプラスすると効果的な食材

ぶどう と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

ぶどうは、皮にも生活習慣病を防ぐ有効成分が含まれているので、皮ごと食べると効果的です。皮をむく場合でも、皮の内側が多く残るように皮をむくと摂取量が増やせます。

選び方

枝が緑色のものが新鮮。実の表面には白い粉(ブルーム)がまんべんなくついていて、粒が隙間なくついているものがよい。

保存方法

ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存。保存の目安は2~3日程度。皮付きのまま密閉容器に入れて冷凍保存も可能。

果物・木の実

レスベラトロール 老化を防ぐ
レスベラトロール は赤ワインに含まれる植物成分ポリフェノールの一種です。植物が病気や紫外線など外部の刺激から身を守るためにつくる、ファイトアレキシン(生体防御物質)ともいわれます。

お茶

高血圧、ガンを予防し老化防止効果に

お茶
お茶

お茶 は「百薬の長」「養生の仙薬」

お茶 である 緑茶 のたんぱく質は、脳細胞を活性化し脳の老化を防止するグルタミン酸やテアニン、免疫を活性するアスパラギン酸、強精効果のあるアルギニンなどのアミノ酸をたくさん含んでいます。

これらが旨みのもとになります。ビタミン類のなかでも ビタミンC  が特に豊富で、かぜの予防や、美肌効果もあります。含有量は  お茶  の種類によって異なり、一番多いのは 煎茶 で、 釜妙り茶 、 番茶 、 抹茶 の順です。

カフェインに疲労回復、強心作用

そのほか、茶葉には血圧を下げて血管をやわらかく保つフラボノイド、老化防止効果のあるビタミンE やパントテン酸、血糖の上昇を抑制するヘテロ多糖類なども含まれています。

緑茶に含まれるカフェインには覚醒作用があり、眠気を覚まし疲れを取ってくれます。またカフェインの誘導体テオフィリンは利尿作用、強心作用、血液循環の促進、ストレス解消効果などがあります。

カテキンが高血圧、ガンを予防する

渋味のもとであるタンニンには収れん作用があり、下痢を止める働きをします。タンニンはさらに炎症をしずめる働きがあり、お茶 で口を洗うとさっぱりし、うがいをすると喉の痛みが治まります。

タンニンの一種であるカテキンには、血中コレステロールを低下させたり、血圧の上昇を抑える働きがあり、高血圧に効果的です。

また赤痢菌をはじめ病原菌に対する強力な抗菌作用や、フッ素の協力で虫歯予防にも働きます。

さらにカテキンの突然変異を抑制したり、免疫を活性する作用に加え、ビタミンC 、E 、カロチン、サポニンなどの総合作用でガンを予防する効果を発揮します。

お茶 の効果をさらにアップさせる食材

テンペ菌 発酵 薬草茶 「 八酵麗茶 」 使用感 口コミ

果実にも葉にも薬効のある桃

桃

桃 は、夏の果実の中では珍しく温性で胃腸を冷やさないため、胃腸が弱い人でも安心して食べられる果物です。

不老長寿や邪気を払う果物だと考えられ古い時代に中国から伝わってきた 桃 は、果実だけでなく種子や葉にも健康成分が含まれているといわれています。

疲労を回復する

果汁たっぷりでみずみずしく、甘みのある桃ですが、 桃 の果実の成分は、ほとんどが糖質で占められています。

また、食物繊維のペクチンが多く、ほかには、カリウムやクエン酸、カテキン、ナイアシン、イノシトールなどの成分が含まれています。

桃 の甘みであるショ糖などの果糖は、代謝されずにすぐに体内でエネルギーとなるので、疲労回復に優れた即効性があります。

また、クエン酸にも疲労回復の効果があります。筋肉疲労の原因物質である乳酸の代謝を促して、筋肉へ蓄積するのを防ぐよう働きます。

便秘の改善、高血圧の予防に

水溶性食物繊維のペクチンには整腸作用があるので、便秘の予防や改善、血圧を下げるのにも効果的です。 桃 には水溶性と不溶性、それぞれの食物繊維が含まれていて腸を刺激します。

ペクチンやイノシトールには、コレステロールを減少する作用もあります。

カリウムは、体内の余分な塩分を排出して血圧を調整します。さらに、カテキンが脂質の酸化を防ぎ、血圧や血糖値が上昇するのを抑制します。

これらの働きによって、高血圧を予防すると考えられています。カテキンやクロロゲン酸などのポリフェノールは、ガンの発生を抑えるのに期待されています。

ナイアシンにもコレステロールの低下作用があり、皮膚や粘膜の健康を保つのにも役立ちます。

 桃の葉、桃仁(種子)の効能

桃の葉には、タンニンやマグネシウム・カリウムなどが含まれ、薬理作用があります。
葉には炎症を抑えたり、痛みを鎮めたりする働きがあって、内服することで頭痛や神経痛などの痛みを止めるのに役立ちます。

さらに、殺菌作用もあり、昔からあせもや湿疹を治すのに良いといわれていて、桃の葉のエキスが入った入浴剤や化粧水が市販されています。

桃の種を割ると中にはいくつか種子が入っていて、これを桃仁(トウニン)といいます。血液の循環を良くする働きがあるので、生理痛や更年期障害などの婦人病の漢方薬として利用されます。また、頭痛や肩コリ、高血圧や脳梗塞の予防にも効果的です。ただし、効果が強めなので利用するときには漢方の専門家に相談しましょう。

桃 にプラスすると効果的な食材

桃と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

食べ過ぎるとお腹が張ったり、下痢をする可能性があるので注意しましょう。皮をむいた桃の果実の変色を防ぐには、レモン果汁をかけると良いです。

選び方

実に傷がなく、産毛が均等に生え、へたのくび周辺が色づいていない物。くぼみが青いものは、未熟。

保存法

ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存するが、熟すとあまり日持ちしないので、なるべく早く食べる。熟し方が足りないときは、常温で追熟させる。