アジ

EPAたっぷりで血栓を防ぐ

鯵 ( アジ ) は魚介類の中でも、タンパク質、カルシウム、ビタミンB1などがバランス良く含まれたヘルシーな魚です。

イワシなどの他の青魚と比べるとサッパリした味わいですが、旬を迎えると脂がのってコクが増します。さんまサバなど青魚や脂がのった魚には、不飽和脂肪酸のEPAが豊富です。

アジ
アジ

特徴的な栄養成分は、100gあたり、たんぱく質 20.7g、カリウム 370mg、カルシウム 27mg、ビタミンB2 0.2mg、ビタミンD 2μg。

カルシウム、カリウム、 DHA も豊富

骨や歯を作るのに欠かせないカルシウムの含有量が多く、さらに体の成長と細胞の再生を助けるビタミンB2、脳の働きを活性化させるDHAも豊富なので、育ち盛りの子供におすすめです。

カルシウムは、感情をコントロールし、イライラする気持ちを抑えるはたらきがあるといわれています。

同じように、不足するとイライラしたり不眠になるといわれているビタミンB1も豊富なので、ストレスの予防のためにも積極的に食べたい食材です。

ほかに、体内の塩分を排出するはたらきがあって高血圧の予防が期待できるカリウムも、魚類の中では多く含まれています。

さらに、胃の冷えを取り除き、胃腸の働きを高めることで疲労回復や食欲不振にも役立ちます。

EPA が血液をサラサラにする

血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールが高くなったり、血糖値が上がると、血液は粘り気を増しドロドロになります。この状態を改善し、動脈硬化や高血圧症などの症状を予防するのには、EPA と DHA どちらも有効なのですが、その働きかけは違います。

EPA は、高い血小板凝集抑制作用によって血栓をつくらせないことで血流を良くします。 DHA のほうは、血管や赤血球の細胞膜をやわらかくして血流を促します。

血栓を防いで血液を潤滑にする効果は、 EPA のほうが高いのです。

脳の機能を活性化するDHAが豊富です。白内障予防効果にも期待が集まります。

アジ にプラスすると効果的な食材

アジと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

EPA を損なわずに摂取するためには、刺身など生のまま食べるほうが良いです。ただ、 アジ はクセがないので、塩焼きにしても煮てもおいしく、トマトソースで軽く煮込むなど洋風の味つけにも合います。

EPAの効能、効果はこちらです。

選び方

目が澄んでいて身に張りがあるものを選ぶ。

保存方法

青魚は傷みやすいので、なるべく買ったその日のうちに使い切る。それが難しい時には、内臓を出してきれいに洗い、水分をしっかりときって冷蔵保存しましょう。

日もちさせるには、揚げてから、、醤油、砂糖などの調味料に漬け込む『南蛮漬け』にすると1週間程度もちます。冷凍も可能。

さば

体に力をつける、生活習慣病を防ぐ

さば
さば

さば は、胃を元気にして体力をつけ、血の巡りをよくする働きがあります。

特徴的な栄養素は、 100 g あたり、たんぱく質 20.7 g 、ビタミンE 0.9 mg 、ビタミンB2 0.28 mg 、ビタミンD 1.1 μグラム 、ビタミンB12  0.6 μグラム 。

血を補い、体力を増強する

さば には体のもとをつくるタンパク質や、活動のエネルギー源となる脂質、体に抵抗力をつけるビタミンB2などが豊富に含まれています。

体に元気をつけたり、血を補うはたらきがあって、長く病気を患って体力が衰えてしまった人や、妊産婦さんの栄養補給にぴったりです。

また、食が細く痩せている、疲れやすく体力がない、体がとても冷える、寝つきが悪い、神経が衰弱していて動悸がする、物忘れがひどい、といったような症状がある人が常食すると、症状の改善に役立ちます。

胃を元気にして体力をつけ、血の巡りをよくする働きがあります。イライラした気分を解消する作用もあります。疲れやすい、少食の人に最適な食材です。

不飽和脂肪酸のEPA・DHAがたっぷり

さばに豊富に含まれている脂質は、常温で液体の状態の不飽和脂肪酸、 EPA ( エイコサペンタエン酸 )と DHA ( ドコサヘキサエン酸 ) です。

EPA と DHA は青魚全般に多く含まれていて、血合いと呼ばれる赤黒い部分に特に豊富です。血合いには、ほかに鉄分やナイアシン、タウリンなどの栄養素も含まれています。

EPA には、血液を固まりにくくして血管を丈夫にし、血栓ができるのを防ぐはたらき抗血栓作用があります。

動脈硬化や心臓疾患といった生活習慣病の予防に効果を発揮するのです。そして、 DHA には脳のはたらきを活発にする作用があって、集中力や記憶力を高めます。

また、ガン細胞を増殖させる成分の生成を抑制するはたらきもあります。DHAも豊富に含まれ、脳を若返らせる効果も期待できます。

ナイアシンやタウリンは、血中コレステロールを低下させ、インスリンの合成や機能を高め、糖尿病の予防にも良いです。
増血作用のある鉄分は、貧血を防ぎ、冷え性、めまいや動悸を改善していきます。

さば にプラスすると効果的な食材

さば と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

『さばの生き腐れ』という言葉があるほど、早く傷みやすい魚です。新鮮に見えても内部が傷んでいることがあるので、丸ごと一匹を買う時は、目が澄んでいて、模様が鮮やかなものを選びましょう。
独特の生臭さは、調理する 1 時間ほど前に塩を振って水分を抜いておくことで消すことができます。

選び方

旬は、秋~冬です。目が赤く濁っておらず、腹がきれいな紅色に光っているものがよい。切り身やつやがあり、切り口がやわらかくなっていないものを。

保存方法

傷みが早いが、 しめさば にすると、冷蔵でもしばらく鮮度を保つことができる。

かに

キチン質が免疫力を高め、ガンを予防する

かに
かに

かに の特徴的な栄養素は、100 g あたり、カリウム 310 mg 、たんぱく質 13.9 mg 、カルシウム 90 mg 、ビタミンB2 0.6 mg 、ビタミンB12 4.3 μグラム 。

殻に含まれるキチンがガンや生活習慣病を予防する

かに やえびといった節足動物や甲殻類の殻には、ムコ多糖類のキチンが豊富に含まれています。

食材ではほかに、軟体動物である イカ の軟骨や、きのこなどの菌類にも含まれている不溶性食物繊維です。

私たちの体から、 LDL (悪玉) コレステロールや有害物質を取り除く作用があって、便秘や脂質異常症、さまざまな生活習慣病やガンなどを予防するのに効果的だといわれています。

免疫力を高める「キチン・キトサン」

甲殻類の殻からタンパク質、カルシウムなどを取り除いて精製されたキチンは、さらに化学処理を施すことでキトサンに変化します。

その過程でキチンとキトサンが混ざり合った状態になるので、両方を合わせて「キチン・キトサン」と呼ばれます。キチンは水や酸に溶けない性質ですが、キトサンに変化すると水には溶けないまま、胃酸には溶ける性質を持ちます。

キチン・キトサンには、免疫力を高める効果があります。マクロファージという免疫機能を担う細胞を活性化させ、体内に侵入した細菌・ウイルスや、死んだ細胞を捕食して消化します。悪性腫瘍(ガン)になる前段階の細胞をガン化しないよう防いだり、ガン化してしまった細胞の発育を抑制し、転移を防ぎます。

コレステロールを減らし、老化を防ぐ

かに には、コレステロールを減らす、血圧を正常に保つ、動脈硬化を防ぐなど生活習慣病の予防が期待できるタウリンが含まれています。

タウリンは缶の中の汁にも溶け出ているので、かに缶を利用するときには汁ごと使うのがよいです。

また、肝にこもった熱を取り、血の巡りをよくしてうっ血を改善します。

かに を茹でると赤くなるのは、アスタキサンチンという色素が含まれているためで、このアスタキサンチンには強力な抗酸化作用があって、免疫力の強化や老化予防などの効果に期待できます。

かにみそや卵には細胞を活性化させる核酸が含まれているので、合わせて老化を防ぐのに役立ちます。

ただし、甲殻類の食品アレルギーの人はかにやえび由来のキチン・キトサンを摂取した場合にアレルギー症状があらわれる可能性があるため、摂取を避けたほうがよいでしょう。

また、食物繊維であるキチン・キトサンは消化されにくい性質で、胃腸の弱い人が摂りすぎると下痢や腹痛などを引き起こすことがあるので注意が必要です。

かに にプラスすると効果的な食材

かにと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

かに といえば濃厚な味のみそもおいしいものですが、傷みやすく、漁獲されてから時間が経つと臭みが出てくるので、できるだけ新鮮なうちに食べるようにしましょう。

選び方

関節の裏側の膜が透き通っていて、いやな臭いがしないもの。もったときにずっしり重みを感じるもの。

保存方法

冷蔵庫で保存し、買ったその日のうちに食べきる。保存時は、ゆでてから冷凍する。

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