有機酸がさまざまな効力を発揮する

梅

梅 のよく知られている効能、効果は、

  • 食中毒予防
  • 二日酔い解消
  • 疲労回復

の3大効果です。

梅 の特徴的な栄養素は、 100 g あたり、カリウム 240mg、鉄 0.6 mg ビタミンE 0.6 mg 。

梅

梅 は、日本では古くから民間薬として親しまれてきました。梅の果肉には、クエン酸、カテキン酸、ピクリン酸、リンゴ酸などといった、天然の有機酸が豊富に含まれています。

これらの有機酸には強い殺菌力・抗菌力があり、梅干しの酸味成分であるクエン酸は、特に疲労回復に効果がある成分として広く知られています。

ピクリン酸には、肝機能を高める作用があります。肝臓は代謝や解毒などの大切な機能を担っているので、肝臓が正常にはたらかなくなると、疲れやすくなるなどさまざまな症状が現れます。

ピクリン酸の肝機能を高めるはたらきによって、二日酔いの改善や予防にも効果的です。

また、青梅の果肉からしぼった果汁をじっくりと煮詰めてつくる梅肉エキスには、ムメフラールという特有の成分が含まれていて、血流の改善に役立ちます。ブドウ糖とクエン酸の一部が加熱によって結合してできるものなので、梅干しや青梅の状態では、ムメフラールは含まれていません。

胃腸を整え、疲労を回復する

クエン酸とは、酢や柑橘類に含まれる酸味成分のひとつで、私たちが生きていくうえで、重要なエネルギーをつくり出すために欠かすことのできない成分です。糖質や脂肪酸の代謝を促して血液中に溜まった疲労物質である乳酸を分解するので、疲労の回復に効果的なのです。

また、クエン酸はカルシウムと結合して、腸からの吸収を良くします。それと同時に鉄分の吸収を促して、増血しながら血行を良くします。

カテキン酸は、胃の中で胃酸の代役を果たします。ですから、食欲を増進させて、胃腸のはたらきを良くします。これが、便秘の改善にもつながります。

梅干しの優れた殺菌・抗菌作用

お弁当やおにぎりに梅干しを入れておくと腐りにくいことは、昔からよく知られています。梅干しに含まれているクエン酸やベンズアルデヒドという物質には微生物の繁殖を抑える作用があって、体の中で胆汁のはたらきを活発にさせ、食中毒の原因になる菌を殺菌してくれます。

ベンズアルデヒドは分解されて安息香酸という強力な防腐作用をもつ物質に変化するのですが、これらには、ガンを防ぐはたらきがあることもわかっています。

唾液に含まれているパワー

クエン酸などの有機酸は、口の中に唾液(だえき)を生じさせます。酸っぱい梅を口に入れたり、想像するだけでもつばが出てくるあの状態です。

この唾液の中には、若返りや老化防止にはたらくホルモンのパロチンが多く含まれているといいます。

また、唾液の中には、アミラーゼやカタラーゼという酵素も含まれています。アミラーゼは、ご飯やパンなどに含まれるデンプンの消化を助ける役目をしています。もうひとつのカタラーゼは、体内で生じる活性酸素の毒性を抑える重要な役目をしてくれています。

梅 にプラスすると効果的な食材

梅 と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

梅干しには胃腸の粘膜を保護するはたらきがあるので、お酒を飲む前に梅干しを食べておくとアルコールの刺激を緩和でき、悪酔いを防ぎます。飲みすぎて二日酔いになったときに食べると、荒れた胃の粘膜の修復が早まるし、二日酔いの回復が早まります。

保存

購入後は、すぐに利用するのが望ましいのですが、難しい場合は、冷暗所へ。
梅の効果

いちじく

いちじくは、便秘や痔の改善に良い果物

いちじく
いちじく

夏の終わりから秋にかけてが旬だという いちじく は、果物の中ではあまり食べ慣れないものかもしれません。 いちじく は漢字では「無花果」と書きますが、実際には花が無いわけではありません。

切った時に見える粒が実は花で、つまり私達が食べる果実のように見える部分は、花の軸が肥大した部分だといいます。

いちじく に含まれる食物繊維と酵素が効く

いちじくに含まれている成分は糖質がほとんどですが、ほかにもビタミンB群やビタミンC、カルシウム、鉄分、食物繊維などがあります。

なかでも、薬効成分として知られているのはペクチンという食物繊維です。水溶性食物繊維であるペクチンは、腸のはたらきを活発にして便通を整える作用があり、便秘や痔の改善に効果的だとされています。

いちじくにはフィシンという消化分解酵素が含まれているのですが、これには胃を丈夫にするはたらきがあって、胃のむかつきや食欲不振、下痢、便秘、痔などにも効き目を発揮します。

また、タンパク質を分解することから肉料理などに添えられたりもしますが、こういった意味があるのです。食後に食べると消化を助けてくれます。

糖質は大切なエネルギー源

いちじく の糖質は、ほとんどがブドウ糖や果糖といった単糖類です。糖質は私たちの体内ではおもにエネルギー源となっているのですが、この単糖類は即効性が特に高いため、激しいスポーツをするときに必要になります。

また、脳のエネルギー源としても重要なことがよく知られています。

炎症やガンを抑える作用がある

いちじくに含まれているベンズアルデヒドには、ガン細胞の生成過程を抑制するはたらきがあることがわかっていて、ガンの特効薬として期待されています。

ベンズアルデヒドには抗ガン作用だけでなく、抗炎症作用もあります。のどの痛みやせきを鎮めるのに有効です。

いちじく にプラスすると効果的な食材

いちじく と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

便秘や痔の改善のためには、いちじくの実を1日に2~3個食べれば良いでしょう。ただし、未熟な実ではあまり効果がなく、胃が荒れたりもするので、よく熟したものを食べるよう気をつけましょう。

選び方

皮の色が均一で、しなびていないものを選ぶ。果実のてっぺんが割れて、中の実が見えるぐらいになったら食べ頃です。

保存方法

ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存。あまり日持ちしないので、購入したらなるべく早く食べる。
いちじく 使用感 口コミ 効能 効果  はドライフルーツのいちじくの便秘解消に役立つ 口コミ & レビュー が紹介されています。食物繊維ペクチンは強力に働くようです。

アボカド

栄養価が高く、生活習慣病を防ぐ果物

アボカド
アボカド

果物では栄養価が世界一

アボカド は、ほかの果物のように甘味や酸味が無いせいか、アボカドは野菜と思われがちなのですが、樹木に実がなることから果物に分類されます。

ビタミン、ミネラル、食物繊維、タンパク質など、さまざまな栄養素が豊富に含まれていて、世界で最も栄養価が高いといわれている果物です。

果物としては珍しく、必須アミノ酸であるトリプトファンやリジン、ロイシンなどのたくさんのタンパク質が含まれている特徴があります。

不飽和脂肪酸が生活習慣病を予防する

アボカド には、脂肪分も多く含まれていて、森のバターなどともいわれます。脂肪というと、なんだか体には悪いイメージがありますが、アボカドに含まれている脂肪はそのほとんどが不飽和脂肪酸という体にとって良い脂肪です。

飽和脂肪酸の中でも、オメガ9系(n-9系)という脂肪酸でコレステロールを改善するはたらきをもつオレイン酸や、オメガ3系(n-3系)という脂肪酸で血液をサラサラにするはたらきをもつα-リノレン酸が含まれています。

オレイン酸は、悪玉コレステロールを減らし善玉コレステロールを増やすだけでなく、血中コレステロールの量を増加させません。

動脈硬化や心臓病の予防にもなります。また、小腸で消化吸収されにくいのですが、それが腸に刺激を与えることになり、水溶性食物繊維と合わせて、便秘の改善にも効果的だといわれています。

さらに、アボカドには、強力な抗酸化作用があることで知られるビタミンEが豊富に含まれています。同じように抗酸化作用があり、活性酸素の増加を抑制したり除去したりすることで、肌をきれいにしたり、老化を防いだり、肝機能を高めたりするグルタチオンも含まれています。

アボカド にプラスすると効果的な食材

アボカド と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

栄養価は高いですが、脂肪の含有量が多くカロリーもありますので、食べ過ぎには注意しましょう。

ビタミンCを多く含むものと組み合わせて摂ると抗酸化作用が増し、アボカドの効力も増します。