さば

体に力をつける、生活習慣病を防ぐ

血を補い、体力を増強する

さばには体のもとをつくるタンパク質や、活動のエネルギー源となる脂質、体に抵抗力をつけるビタミンB2などが豊富に含まれています。体に元気をつけたり、血を補うはたらきがあって、長く病気を患って体力が衰えてしまった人や、妊産婦さんの栄養補給にぴったりです。また、食が細く痩せている、疲れやすく体力がない、体がとても冷える、寝つきが悪い、神経が衰弱していて動悸がする、物忘れがひどい、といったような症状がある人が常食すると、症状の改善に役立ちます。

不飽和脂肪酸のEPA・DHAがたっぷり

さばに豊富に含まれている脂質は、常温で液体の状態の不飽和脂肪酸、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)です。EPAとDHAは青魚全般に多く含まれていて、血合いと呼ばれる赤黒い部分に特に豊富です。血合いには、ほかに鉄分やナイアシン、タウリンなどの栄養素も含まれています。

EPAには、血液を固まりにくくして血管を丈夫にし、血栓ができるのを防ぐはたらきがあります。動脈硬化や心臓疾患といった生活習慣病の予防に効果を発揮するのです。そして、DHAには脳のはたらきを活発にする作用があって、集中力や記憶力を高めます。また、ガン細胞を増殖させる成分の生成を抑制するはたらきもあります。

ナイアシンやタウリンは、血中コレステロールを低下させ、インスリンの合成や機能を高め、糖尿病の予防にも良いです。
増血作用のある鉄分は、貧血を防ぎ、冷え性、めまいや動悸を改善していきます。

さばにプラスすると効果的な食材

さばと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

  • ニンジン、ピーマン、パセリ、レモン、梅
    ▶体力を増強する、疲労を回復する
  • たまねぎ、アスパラガス、ごぼう、ひじき、豆腐
    ▶動脈硬化、脳卒中を予防する
  • ブロッコリー、モロヘイヤ、ネギ、ショウガ
    ▶冷え性、貧血を改善する

食べ方のポイント

『さばの生き腐れ』という言葉があるほど、早く傷みやすい魚です。新鮮に見えても内部が傷んでいることがあるので、丸ごと一匹を買う時は、目が澄んでいて、模様が鮮やかなものを選びましょう。
独特の生臭さは、調理する1時間ほど前に塩を振って水分を抜いておくことで消すことができます。

アジ

EPAたっぷりで血栓を防ぐ

鯵(アジ)は魚介類の中でも、タンパク質、カルシウム、ビタミンB1などがバランス良く含まれたヘルシーな魚です。イワシなどの他の青魚と比べるとサッパリした味わいですが、旬を迎えると脂がのってコクが増します。さんまやサバなど青魚や脂がのった魚には、不飽和脂肪酸のEPAが豊富です。

カルシウム、カリウム、DHAも豊富

骨や歯を作るのに欠かせないカルシウムの含有量が多く、さらに体の成長と細胞の再生を助けるビタミンB2、脳の働きを活性化させるDHAも豊富なので、育ち盛りの子供におすすめです。

カルシウムは、感情をコントロールし、イライラする気持ちを抑えるはたらきがあるといわれています。同じように、不足するとイライラしたり不眠になるといわれているビタミンB1も豊富なので、ストレスの予防のためにも積極的に食べたい食材です。ほかに、体内の塩分を排出するはたらきがあって高血圧の予防が期待できるカリウムも、魚類の中では多く含まれています。

EPAが血液をサラサラにする

血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールが高くなったり、血糖値が上がると、血液は粘り気を増しドロドロになります。この状態を改善し、動脈硬化や高血圧症などの症状を予防するのには、EPAとDHAどちらも有効なのですが、その働きかけは違います。
EPAは、高い血小板凝集抑制作用によって血栓をつくらせないことで血流を良くします。DHAのほうは、血管や赤血球の細胞膜をやわらかくして血流を促します。血栓を防いで血液を潤滑にする効果は、EPAのほうが高いのです。

アジにプラスすると効果的な食材

アジと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

  • 大根、たまねぎ、しそ、ショウガ、ねぎ
    ▶動脈硬化、脳卒中を予防する
  • みつば、らっきょう、酢
    ▶心臓病を予防する
  • レモン、セロリ、ショウガ、ねぎ
    ▶老化を防止する

食べ方のポイント

EPAを損なわずに摂取するためには、刺身など生のまま食べるほうが良いです。ただ、アジはクセがないので、塩焼きにしても煮てもおいしく、トマトソースで軽く煮込むなど洋風の味つけにも合います。

鮮度が落ちやすい魚なので、買ってきたらできるだけ早く、新鮮なうちに食べたほうが良いです。それが難しい時には、内臓を出してきれいに洗い、水分をしっかりときって冷蔵保存しましょう。日もちさせるには、揚げてから、酢、醤油、砂糖などの調味料に漬け込む『南蛮漬け』にすると一週間程度もちます。

かに

キチン質が免疫力を高め、ガンを予防する

殻に含まれるキチンがガンや生活習慣病を予防する

かにやえびといった節足動物や甲殻類の殻には、ムコ多糖類のキチンが豊富に含まれています。食材ではほかに、軟体動物であるイカの軟骨や、きのこなどの菌類にも含まれている不溶性食物繊維です。
私たちの体から、LDL(悪玉)コレステロールや有害物質を取り除く作用があって、便秘や脂質異常症、さまざまな生活習慣病やガンなどを予防するのに効果的だといわれています。

免疫力を高める「キチン・キトサン」

甲殻類の殻からタンパク質、カルシウムなどを取り除いて精製されたキチンは、さらに化学処理を施すことでキトサンに変化します。その過程でキチンとキトサンが混ざり合った状態になるので、両方を合わせて「キチン・キトサン」と呼ばれます。キチンは水や酸に溶けない性質ですが、キトサンに変化すると水には溶けないまま、胃酸には溶ける性質を持ちます。

キチン・キトサンには、免疫力を高める効果があります。マクロファージという免疫機能を担う細胞を活性化させ、体内に侵入した細菌・ウイルスや、死んだ細胞を捕食して消化します。悪性腫瘍(ガン)になる前段階の細胞をガン化しないよう防いだり、ガン化してしまった細胞の発育を抑制し、転移を防ぎます。

コレステロールを減らし、老化を防ぐ

かにには、コレステロールを減らす、血圧を正常に保つ、動脈硬化を防ぐなど生活習慣病の予防が期待できるタウリンが含まれています。タウリンは缶の中の汁にも溶け出ているので、かに缶を利用するときには汁ごと使うのがよいです。

かにを茹でると赤くなるのは、アスタキサンチンという色素が含まれているためで、このアスタキサンチンには強力な抗酸化作用があって、免疫力の強化や老化予防などの効果に期待できます。かにみそや卵には細胞を活性化させる核酸が含まれているので、合わせて老化を防ぐのに役立ちます。

ただし、甲殻類の食品アレルギーの人はかにやえび由来のキチン・キトサンを摂取した場合にアレルギー症状があらわれる可能性があるため、摂取を避けたほうがよいでしょう。また、食物繊維であるキチン・キトサンは消化されにくい性質で、胃腸の弱い人が摂りすぎると下痢や腹痛などを引き起こすことがあるので注意が必要です。

かににプラスすると効果的な食材

かにと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

  • さつまいも、モロヘイヤ、せり、うど、枝豆
    ▶炎症の沈静化、腫れや痛みを和らげる
  • かぶ、しいたけ、えのきだけ
    ▶発ガン、転移を防ぐ
  • トマト、しいたけ、昆布、サケ
    ▶動脈硬化を防ぐ

食べ方のポイント

かにといえば濃厚な味のみそもおいしいものですが、傷みやすく、漁獲されてから時間が経つと臭みが出てくるので、できるだけ新鮮なうちに食べるようにしましょう。

さんま

子供からお年寄りまで家族みんなで食べたい魚

さんまは体を元気にする栄養素の宝庫

さんまには、良質なタンパク質や脂肪、ビタミン、ミネラルがたっぷりと含まれています。胃腸のはたらきを活発にして、疲れをとり、体を元気にしてくれる栄養素の宝庫なのです。

そんなさんまは日本人には馴染みの深い魚で、江戸時代から人々に食べられ、親しまれてきたといいます。

秋のさんまはDHA・EPAがたっぷり

さんまの旬といえば秋。回遊魚であるさんまは、旬には脂が乗って一番おいしく、栄養価も高くなります。この脂に含まれているのが、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)という不飽和脂肪酸です。

DHAは脳の発達や維持に欠かせない栄養で、記憶力や判断力を高めることが知られています。さらに、脳の老化を防いでボケを予防します。EPAは血液をサラサラにして動脈硬化を予防し、DHAとの相乗効果で、高血圧や心臓病、脳血管疾患などといった生活習慣病を予防するのに効果的だといわれています。

こうしたことから、DHAとEPAの両方が豊富に含まれているさんまは、育ち盛りの子供はもちろん、アルツハイマー病の予防にもなるので中高年の人にも大切な栄養です。

良質なタンパク質やビタミンを含む

さんまに含まれるタンパク質は、タンパク価が高く、質も量も共に優れています。筋肉をつくる良質なタンパク質です。

さらに、骨や歯を丈夫にするカルシウムや、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富に含まれています。肝であるワタが好きという人もいると思いますが、このワタにはビタミンAが含まれていて、体に抵抗力をつけたり、肌に潤いを与えてくれます。ビタミンB12や鉄分も含まれているので、貧血の予防にも良いです。

さんまにプラスすると効果的な食材

さんまと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

  • えび、ほたて貝、昆布、味噌
    ▶学習能力を高める、老化を予防する
  • あぶら菜、みつば、ショウガ、ネギ、昆布
    ▶血栓を予防する
  • 大根、しいたけ、ショウガ、ネギ、梅干し、レモン
    ▶胃腸のはたらきを高める

食べ方のポイント

さんまの塩焼きには大根おろしがつきものですが、大根に含まれるアミラーゼという酵素には、焼き魚の焦げ部分に微量に含まれる発ガン性物質を分解するはたらきがあります。また、大根にはさんまに含まれないビタミンCが豊富なので、栄養的にも良い組み合わせです。

カキ

肝機能の強化や味覚の正常化に働く

栄養価に優れた食材

牡蠣(かき)といえば、「海のミルク」とも呼ばれるほど栄養価の高い食材として知られています。その栄養価については、ビタミンB1やB2、カルシウム、鉄や亜鉛などミネラル類が豊富です。そのほか糖質も多いのですが、そのほとんどはグリコーゲンという旨み成分が占めています。グリコーゲンは、体内では通常肝臓に貯蓄されていて、エネルギーが不足するとスタミナ源となり、疲労回復や虚弱体質の改善に効果をあらわす成分です。カキのタンパク質はほかのさまざまな魚介類と比較すると少なめではありますが、このタンパク質は、必須アミノ酸が含まれた良質なものです。

豊富なミネラル類が丈夫な体をつくる

カキは、さまざまな食材の中でも特に亜鉛を豊富に含んでいます。亜鉛には細胞が成長するのをサポートする働きがあって、これが不足すると成長障害や味覚の異常などが起こる可能性があります。

鉄や銅には血液を増やして内臓の栄養不足を補う作用があります。もともと体の弱い人や長い期間病気を患っている人、貧血のある人などに良いです。

肝機能を強化する

アミノ酸の一種であるタウリンは、中性脂肪を減らし、LDL(悪玉)コレステロールを抑制する胆汁の分泌を促し、肝臓の働きを活発にします。動脈硬化を防いで、血圧を正常に保ち、心臓の負担を軽くするのにも効果的です。また、アルコールの毒を消し、のどの渇きを癒やすので、二日酔いや悪酔いを防ぎます。

 → 二日酔いには解毒作用のあるシジミも効きます。

カキにプラスすると効果的な食材

カキと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

  • ブロッコリー、ごま、豆腐、牛乳
    ▶虚弱体質を改善する
  • じゃがいも、ほうれん草、栗、牛乳、えび
    ▶体を成長させ、知能を高める
  • かぶ、トマト、ほうれん草、セロリ、牛乳
    ▶肝機能障害を改善する、二日酔いを防ぐ
  • トマト、わさび、昆布、海苔、味噌
    ▶高血圧、心臓病を予防、改善する

食べ方のポイント

フライや鍋の具としておいしいですが、栄養成分を活かすには生で食べるのが最適です。レモン汁や酢、ショウガと一緒に食べると、効能を高めるとともに中毒を防ぎます。
冷え症の人は生ガキを食べ過ぎると余計に体が冷えるので注意が必要です。

タイ

体力と気力を充実させる

タンパク質が豊富で脂肪が少ない魚

鯛(タイ)は、高タンパクで低脂肪の白身魚です。味はあっさりと淡泊で消化吸収が良いので、胃腸が弱っている時や体力が落ちている時、小さな子供やお年寄りにもおすすめの食材です。脂肪分が少ないため鮮度が落ちにくく、鮮度が落ちても分解されにくい性質のイノシン酸が含まれているので、腐敗の進行を遅らせ味が落ちるのを防ぎます。

疲労を回復させ体に力をつける

タイは胃腸をあたためて調子を整え、気力を充実させるはたらきがあります。これは、白身魚に多く含まれているタウリンの効能によるものです。タウリンには疲労回復の作用があって体を元気にするはたらきが強いのですが、ほかにコレステロールを低下させる作用などもあり、視力の回復、高血圧や肝臓病の予防にも効果的です。

うまみ成分であり核酸の一種であるイノシン酸が有効な活力源となって、細胞の再生にとても役立ち、老化防止になります。また、真鯛(マダイ)の皮の赤い色はアスタキサンチンという色素成分で、これには抗酸化作用があり、免疫力を高めます。

胃腸を丈夫にする

カルシウムの吸収を良くするビタミンDやマグネシウム、増血に必要な鉄分の吸収を良くする銅、ガンができるのを抑制するゲルマニウムやセレニウムなども含まれています。
これらの栄養成分の総合的なはたらきによって、増血作用が発揮され、常食することで肌の血色が良くなり、胃腸を丈夫にします。
腎臓の機能を高めるはたらきもあって、むくみを改善します。

ナイアシンは、胃腸のはたらきを良くするほか、コレステロールを減少させるはたらきもあって、血圧を下げ動脈硬化を防ぎます。

タイにプラスすると効果的な食材

タイと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

  • 山芋、にんにく、梅、ぶどう、酢
    ▶体を強く元気にする
  • 大根、ネギ、カボチャ、栗
    ▶胃腸を強くする
  • かぶ、レンコン、ネギ、ショウガ、にんにく
    ▶冷え症・貧血を改善する
  • アスパラガス、ニンジン、大豆、ほたて貝、ごま、酢
    ▶高血圧を改善する

食べ方のポイント

蒸して、わさびやショウガを一緒に摂ると食欲が出るし、消化が良くなって、いっそう元気が出ます。

まぐろ

赤身とトロでいろいろな栄養が摂れる魚

まぐろは、日本人には古くから食べられてきた食材で、現在でもお寿司やお刺身には欠かせない魚です。

種類や部位によって栄養価は異なりますが、体を丈夫にするタンパク質、疲労回復に役立つビタミンB1、貧血を予防する鉄などのミネラルが豊富です。消化が良いので、虚弱体質の人の体質改善にも良いとされてきました。

赤身はタンパク質が豊富

まぐろの赤身は低脂肪で、タンパク質の含有量が魚のなかではトップクラスです。しかも、アミノ酸バランスのとれた良質なタンパク質で、栄養的にとても優れています。タンパク質は体のもとをつくる重要な栄養素なので、不足すると、血管がもろくなったり、免疫力が低下して病気にかかりやすくなったり、脳の機能が低下したりします。
赤身には増血作用のある鉄も多く含まれていて、貧血を防ぎ、めまい、動悸や息切れ、冷え症にも効果的です。豊富なタンパク質が鉄の吸収を助ける働きをすることから、こうした効果のパワーアップに期待できます。

血合いの部分には、抗酸化作用を発揮し老化を防ぐビタミンEや、動脈硬化を防ぎ肝機能を高めるタウリンが豊富に含まれています。

脂身のトロはDHAの宝庫

まぐろの脂身であるトロには、不飽和脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)がたっぷりと含まれています。DHAには脳の機能を高める作用があり、成長期の子供の脳を発達させ、成人の脳を活性化させます。記憶力や集中力の向上に力を発揮し、不足すると脳のはたらきが悪くなって老化や痴呆につながります。

また、同じく不飽和脂肪酸で、血液サラサラ効果で知られ、動脈硬化を予防するEPA(エイコサペンタエン酸)も含まれています。中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、高血圧をはじめ、さまざまな生活習慣病を防ぎます。

まぐろにプラスすると効果的な食材

まぐろと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

  • 山芋、栗、納豆、味噌
    ▶虚弱体質を改善する、疲労を回復する
  • モロヘイヤ、ごぼう、にんにく、ネギ、ショウガ
    ▶高血圧、動脈硬化、脳卒中を予防する
  • ニラ、山芋、カシューナッツ、パパイヤ
    ▶老化を防止する

食べ方のポイント

DHAとEPAには体にうれしいはたらきがたくさんありますが、脂が乗っているぶんカロリーが高いので食べ過ぎに注意しましょう。

サケ

血栓を防ぎ、体を元気にする

活性酸素を除去する

サケは身の色は赤いですが、もともとは白身魚です。この赤みは、サケのエサとなるカニやえびなど甲殻類に含まれるアスタキサンチンという成分で、身が赤いほどアスタキサンチンの含有量が豊富です。

カロテノイドの一種であるアスタキサンチンには強い抗酸化作用があり、活性酸素を除去して、ガンの発生を抑制します。アスタキサンチンは、脳や目の奥など栄養が届きにくいところまでしっかり届き、眼精疲労の改善や動脈硬化の予防に働きます。
アンチエイジングや生活習慣病の予防などさまざまな効能が期待でき、サプリメントや化粧品にも使われたりしています。

血栓症を予防する、脳の機能を高める

サケの脂は、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)という不飽和脂肪酸です。どちらにも、血液をサラサラにして、血栓をつくらせない働きがあります。

DHAは脳の発達を助けるといわれていて、神経伝達物質の量を増やし、情報伝達の能力を向上させる働きがあります。認知症を予防する効果でも期待されています。EPAとの相乗効果で、脳内の血管を健康に保ちます。EPAは血小板凝集抑制の効果が高く、血液の流れを良くし、さまざまな生活習慣病を予防する働きがあります。HDL(善玉)コレステロールを増やし、LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪を減らして、血液をサラサラにします。高血圧の予防・改善に効果的です。

胃腸をあたため、滋養をつける

サケには、胃腸をあたためて消化機能を増進し、気力を増す効能があります。体力が衰えている、胃腸が弱っている、体が冷えて食欲がない、といったときに効く滋養食材です。

豊富なタンパク質、栄養素の代謝を良くして体にちからをつけるビタミンB1やB2、カルシウムの吸収を良くするビタミンDも含まれています。

サケにプラスすると効果的な食材

サケと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

  • アスパラガス、しいたけ、みつば
    ▶血栓を予防する
  • レンコン、ほうれん草、ごま
    ▶体をあたためる、冷え症を改善する
  • アスパラガス、白菜、みつば
    ▶胃腸の働きを高める、体力を回復させる

食べ方のポイント

サケの皮にはコラーゲンやDHAなどが豊富に含まれているので、残さず食べましょう。
サケにはアニサキスなどの寄生虫がいることが多いので、新鮮な鮭が手に入っても、家庭では生食は避けたほうがよいでしょう。店ではサーモンの刺身が出まわっていますが、一度冷凍して寄生虫を死滅させたものなどです。

かつお

血を補い、脳を活性化する

記憶力を高め、美肌をつくる

かつおには、良質なタンパク質のほか、ビタミン類、ミネラルも豊富に含まれています。旨味成分のひとつであるグルタミン酸も含まれていて、これには記憶力を高める効果があるので、健脳食品としても注目されます。また、かつおには、ほかの青魚と同じように、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)がたっぷりと含まれています。特にDHAの含有量は多く、活脳作用がありますから、学習能力や記憶力を高め、痴呆症などの防止にも働きます。

皮には老化防止や美肌効果のあるコラーゲンが含まれているので、表皮をあぶって皮ごと食べる、かつおのたたきは、女性におすすめの食べ方です。

血合いは栄養たっぷり

赤黒い血合い(ちあい)の部分には、ビタミンB1、B2、B12やビタミンD、鉄分といった栄養素が豊富に含まれています。ビタミンB12の含有量はほかの魚肉と比較して特に多く、ミネラルでは鉄が多く含まれています。これらの栄養素は、疲労回復や食欲の増進、貧血の改善、肌を健康に保つなどの効果に期待できます。ビタミンDはカルシウムの吸収を高めるので、それによって強い骨をつくり、骨粗しょう症の予防にも効果的です。

生活習慣病を予防する

不飽和脂肪酸であるEPAは血栓をできにくくして血液をサラサラに保ち、HDL(善玉)コレステロールを増やし、LDL(悪玉)コレステロールを減らす働きがあって、動脈硬化などの生活習慣病を予防します。また、コレステロール値を下げるタウリンが含まれているので、高血圧や動脈硬化を予防し、肝機能を高めます。

かつおには、アンセリンという成分が含まれていますが、これはアミノ酸が結合したペプチドの一種で、尿酸の生成を抑えたり排泄を促して、尿酸値を下げる効果があるといわれています。血中の尿酸値が高くなることで引き起こされる痛風や腎不全、尿路結石のほか、動脈硬化、高血圧、心筋梗塞などといった生活習慣病の予防に有効です。アンセリンは、疲れのもとの乳酸の分解を促すので、疲労回復にも役立ちます。

かつおにプラスすると効果的な食材

かつおと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

  • かぶ、山芋、ニンジン、ネギ、にんにく
    ▶老化を予防する、ボケを防ぎ、記憶力を増進する
  • ニンジン、レンコン、ぶどう
    ▶貧血を改善する
  • ニンジン、ショウガ、にんにく、豆腐
    ▶胃腸を丈夫にする

食べ方のポイント

栄養が豊富な血合い肉ですが、生臭さが気になる人は多いでしょう。薬味にショウガやニンニク、あさつき、しそなどを合わせると生臭さが減り、酸化を防ぎます。

イワシ

EPA・DHAが生活習慣病を防ぐ

血栓を防ぐ成分が豊富

イワシは海の浅い部分に広く分布している回遊魚で、大きな群れで行動する特徴をもつ魚です。日本でイワシというと、マイワシ(真いわし)、ウルメイワシ、カタクチイワシの3種が一般に知られています。

魚の身には「血合い」と呼ばれる赤黒く見える部分がありますが、マイワシの身はおよそ20パーセントくらいが血合いです。イワシなどの青魚の臭みというのは、この血合い肉によるものなのですが、血合いにはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)がとても豊富に含まれています。

EPAやDHAには、血中コレステロールを下げ、血液をサラサラにして、血管をきれいにするはたらきがあるので、動脈硬化、心筋梗塞や脳卒中といった生活習慣病に有効だとされています。DHAは脳細胞膜をつくる材料としても重要で、記憶力や判断力の向上など脳のはたらきを高めて、老化防止に効果を発揮するのです。

また、イワシのタンパク質に含まれるペプチドには血圧降下作用があります。血圧の上昇を誘発する酵素の働きを阻害して高い血圧を下げます。

 EPAのパワーを上まわる不飽和脂肪酸、DPA(ドコサペンタエン酸)を含んだ「マンボウの肝油」についてはこちら。

ビタミンDがカルシウムの吸収を高める

カルシウムやマグネシウム、リンなど骨の形成に重要なミネラル類も豊富に含まれているので、成長期の子供や骨粗しょう症の予防にもおすすめです。ビタミンDも豊富なので、イワシに含まれているカルシウムの吸収力がアップします。カルシウムは骨や歯を強くするだけでなく、精神の不安定にも作用しますが、体内での吸収率が良くないので、ビタミンDやタンパク質が必要になります。

イワシにプラスすると効果的な食材

イワシと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

  • しいたけ、えのきだけ、ニンジン、ネギ、セロリ、ごま、豆腐、昆布
    ▶高血圧を予防する
  • ごぼう、たまねぎ、大根、ショウガ、ネギ
    ▶脳卒中・心筋梗塞を予防、改善する
  • ほうれん草、クルミ、豆腐
    ▶学習能力・集中力を高める
  • ニンジン、ピーマン、しめじ
    ▶体を丈夫にする

食べ方のポイント

梅干しやショウガなどと一緒に煮ると、イワシの臭みが緩和され、食べやすくなります。