かに

キチン質が免疫力を高め、ガンを予防する

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かに の特徴的な栄養素は、100 g あたり、カリウム 310 mg 、たんぱく質 13.9 mg 、カルシウム 90 mg 、ビタミンB2 0.6 mg 、ビタミンB12 4.3 μグラム 。

殻に含まれるキチンがガンや生活習慣病を予防する

かに やえびといった節足動物や甲殻類の殻には、ムコ多糖類のキチンが豊富に含まれています。

食材ではほかに、軟体動物である イカ の軟骨や、きのこなどの菌類にも含まれている不溶性食物繊維です。

私たちの体から、 LDL (悪玉) コレステロールや有害物質を取り除く作用があって、便秘や脂質異常症、さまざまな生活習慣病やガンなどを予防するのに効果的だといわれています。

免疫力を高める「キチン・キトサン」

甲殻類の殻からタンパク質、カルシウムなどを取り除いて精製されたキチンは、さらに化学処理を施すことでキトサンに変化します。

その過程でキチンとキトサンが混ざり合った状態になるので、両方を合わせて「キチン・キトサン」と呼ばれます。キチンは水や酸に溶けない性質ですが、キトサンに変化すると水には溶けないまま、胃酸には溶ける性質を持ちます。

キチン・キトサンには、免疫力を高める効果があります。マクロファージという免疫機能を担う細胞を活性化させ、体内に侵入した細菌・ウイルスや、死んだ細胞を捕食して消化します。悪性腫瘍(ガン)になる前段階の細胞をガン化しないよう防いだり、ガン化してしまった細胞の発育を抑制し、転移を防ぎます。

コレステロールを減らし、老化を防ぐ

かに には、コレステロールを減らす、血圧を正常に保つ、動脈硬化を防ぐなど生活習慣病の予防が期待できるタウリンが含まれています。

タウリンは缶の中の汁にも溶け出ているので、かに缶を利用するときには汁ごと使うのがよいです。

また、肝にこもった熱を取り、血の巡りをよくしてうっ血を改善します。

かに を茹でると赤くなるのは、アスタキサンチンという色素が含まれているためで、このアスタキサンチンには強力な抗酸化作用があって、免疫力の強化や老化予防などの効果に期待できます。

かにみそや卵には細胞を活性化させる核酸が含まれているので、合わせて老化を防ぐのに役立ちます。

ただし、甲殻類の食品アレルギーの人はかにやえび由来のキチン・キトサンを摂取した場合にアレルギー症状があらわれる可能性があるため、摂取を避けたほうがよいでしょう。

また、食物繊維であるキチン・キトサンは消化されにくい性質で、胃腸の弱い人が摂りすぎると下痢や腹痛などを引き起こすことがあるので注意が必要です。

かに にプラスすると効果的な食材

かにと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

かに といえば濃厚な味のみそもおいしいものですが、傷みやすく、漁獲されてから時間が経つと臭みが出てくるので、できるだけ新鮮なうちに食べるようにしましょう。

選び方

関節の裏側の膜が透き通っていて、いやな臭いがしないもの。もったときにずっしり重みを感じるもの。

保存方法

冷蔵庫で保存し、買ったその日のうちに食べきる。保存時は、ゆでてから冷凍する。

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