苦味物質が肝機能障害を改善する
苦味成分に薬効がある
チコリー は、野菜の専門用語で、調理用語ではアンデイープ( フランス名) と呼ばれています。
エンダイブと名前が似ているため、混同されがちですが、別のものです。根株を軟化室に伏せ込み、出てくる軟自の萌芽を食用にするもので、独特の香気のほか、ほろ苦さとほのかな甘味、シャキッとした歯ごたえがあり、サラダにするほか煮ものや妙めものに利用されます。
食欲増進、肝炎、黄癌、利尿に効果がある
薬効があるのは苦味成分と香気成分で、胃腸にゆるやかに働いて、食欲増進と消化促進の作用を発揮します。
総じて香気や苦味のある食べものは消化促進に働き、胃もたれや胸やけを改善する作用があり、薬効の強いものは芳香・苦味健胃剤として利用されています。
チコリー の香気成分はセスキテルペン、苦味物質はラクツシンやシコリインなどで、葉ばかりでなく茎や根にも含まれています。
特にヨーロッパではだいこん状に太くなる根を薬用として使い、利尿、強壮、健胃、浄血などの作用を発揮する民間薬として多用されてきました。
また中国のウイグル地方では、 チコリー の全章に肝臓の炎症をしずめ、利胆作用があることに注目して、肝炎や黄痘などの治療に用いられています。
チコリー 15グラムを煎じて服用するとともに、適量の煎じ液で体を洗うと、黄痘型肝炎に効くとされています。
チコリ酸が肝臓の解毒作用を高める
チコリ一 にはチコリ酸と呼ばれるポリフェノールと酒石酸の結合した成分が含まれており、強い抗酸化作用を発揮して、動脈硬化を防いだり肝臓の解毒作用を助けてくれます。