鶏肉

高タンパクで低脂肪のヘルシー食材

鶏肉 は、タンパク質の量は牛肉豚肉とそれほど変わりませんが、低脂肪でとてもヘルシーな食材です。

鶏肉
鶏肉

鶏肉 は、淡泊でやわらかく消化吸収の良さが優れていますが、これは肉の繊維が細くてやわらかいためです。

コレステロールを減らす鶏肉の脂質

鶏肉 のタンパク質には、メチオニンというアミノ酸の一種の成分が多く含まれていて、肝臓の機能を活性化します。肝臓に脂肪がたまってしまう脂肪肝の予防に効果的です。
脂質については、 豚肉 牛肉 とは違いがあります。 鶏肉 の脂質にはコレステロールを減らす不飽和脂肪酸が豊富に含まれているので、生活習慣病の心配はそれほどありません。オリーブオイルを使って調理するとさらにいいでしょう。
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鶏肉 の特徴的な栄養成分は、100 g あたり、たんぱく質 19. 5g 、脂質 17.2 g 、ビタミンB2 0.08 mg 。ただ、 鶏肉 は部位によって脂肪の含有量に違いがあることから、カロリーも大きく違います。

体重や体脂肪が気になる人は、脂肪の少ないササミや胸肉を選ぶと良いです。女性に人気の美肌効果の高いコラーゲンが豊富であることも鶏肉の特徴です。

部位によってさまざまな味わいが楽しめる

ササミや胸肉はあっさりしているので、蒸して細かく割きサラダに入れると良いです。
骨付きの手羽先はおいしい出汁(ダシ)が出るので、煮込み料理におすすめです。固くなりにくいので、もも肉でも良いです。

体力回復や肌あれ、関節痛に効果的

鶏肉 は肉類の中では ビタミンA が多く含まれています。 ビタミンA は鼻やのどなどの粘膜を丈夫にして、病気の回復を助けます。お腹をあたためて胃腸の消化・吸収を高め、気力を充実させます。

疲れやすい人や胃腸が弱く下痢をしやすい人に効果的です。肌荒れや暗い所での視覚が低下する夜盲症の改善にもはたらきます。

脾臓と胃の働きを助け、胃腸を温めることで食欲不振や下痢を改善します。生殖機能を高める働きもあります。

手羽先にはコラーゲンがたっぷりと含まれています。コラーゲンは、髪や目なども含め、肌の健康を維持し、美肌を保ちます。関節にも存在していて、加齢による関節痛の予防効果も期待できます。

鶏肉 にプラスすると効果的な食材

鶏肉 と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

鶏肉 は 豚肉 牛肉 に比べて鮮度が落ちやすいので、できるだけ早めに調理を済ませましょう。

コラーゲンは水に溶ける性質です。手羽先は良い出汁が出るし、スープも一緒に食べるとコラーゲンを効率良く摂取できます。

選び方

身が全体的にふっくらしていてつやがあるもの。皮はクリーム色で、身は透明感があるものを選びます。

保存方法

肉類の中でも特に嫌みやすいため、冷蔵庫に入れ、消費期限内に食べきります。冷凍保存も可能です。

ささみ肉や胸肉はゆでて冷凍保存
ささみや胸肉を保存するときは、生のままではなくゆでて冷凍します。ゆでたあと、ゆで汁につけて冷ますと、ふっくらおいしく仕上がります。
手羽肉は余分な脂を取って調理する
手羽肉はコラーゲンが豊富ですが、脂肪分も多いので、下ゆでしたり、焼きながら出てきた脂をふきとるなどして余分な脂を取り除きます。
丸鶏はお腹の中をよく洗ってキレイに
丸鶏を使うときは、お腹の中をかきだすようにして、流水でよく洗い流します。お腹の中に内臓などが残っていると臭みがでます。
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アルコール代謝を促進する メチオニン
肝臓のためにアルコールの代謝を助けるメチオニンを摂りたい – 疲れた肝臓にはシジミ

さば

体に力をつける、生活習慣病を防ぐ

さば
さば

さば は、胃を元気にして体力をつけ、血の巡りをよくする働きがあります。

特徴的な栄養素は、 100 g あたり、たんぱく質 20.7 g 、ビタミンE 0.9 mg 、ビタミンB2 0.28 mg 、ビタミンD 1.1 μグラム 、ビタミンB12  0.6 μグラム 。

血を補い、体力を増強する

さば には体のもとをつくるタンパク質や、活動のエネルギー源となる脂質、体に抵抗力をつけるビタミンB2などが豊富に含まれています。

体に元気をつけたり、血を補うはたらきがあって、長く病気を患って体力が衰えてしまった人や、妊産婦さんの栄養補給にぴったりです。

また、食が細く痩せている、疲れやすく体力がない、体がとても冷える、寝つきが悪い、神経が衰弱していて動悸がする、物忘れがひどい、といったような症状がある人が常食すると、症状の改善に役立ちます。

胃を元気にして体力をつけ、血の巡りをよくする働きがあります。イライラした気分を解消する作用もあります。疲れやすい、少食の人に最適な食材です。

不飽和脂肪酸のEPA・DHAがたっぷり

さばに豊富に含まれている脂質は、常温で液体の状態の不飽和脂肪酸、 EPA ( エイコサペンタエン酸 )と DHA ( ドコサヘキサエン酸 ) です。

EPA と DHA は青魚全般に多く含まれていて、血合いと呼ばれる赤黒い部分に特に豊富です。血合いには、ほかに鉄分やナイアシン、タウリンなどの栄養素も含まれています。

EPA には、血液を固まりにくくして血管を丈夫にし、血栓ができるのを防ぐはたらき抗血栓作用があります。

動脈硬化や心臓疾患といった生活習慣病の予防に効果を発揮するのです。そして、 DHA には脳のはたらきを活発にする作用があって、集中力や記憶力を高めます。

また、ガン細胞を増殖させる成分の生成を抑制するはたらきもあります。DHAも豊富に含まれ、脳を若返らせる効果も期待できます。

ナイアシンやタウリンは、血中コレステロールを低下させ、インスリンの合成や機能を高め、糖尿病の予防にも良いです。
増血作用のある鉄分は、貧血を防ぎ、冷え性、めまいや動悸を改善していきます。

さば にプラスすると効果的な食材

さば と次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

『さばの生き腐れ』という言葉があるほど、早く傷みやすい魚です。新鮮に見えても内部が傷んでいることがあるので、丸ごと一匹を買う時は、目が澄んでいて、模様が鮮やかなものを選びましょう。
独特の生臭さは、調理する 1 時間ほど前に塩を振って水分を抜いておくことで消すことができます。

選び方

旬は、秋~冬です。目が赤く濁っておらず、腹がきれいな紅色に光っているものがよい。切り身やつやがあり、切り口がやわらかくなっていないものを。

保存方法

傷みが早いが、 しめさば にすると、冷蔵でもしばらく鮮度を保つことができる。

かに

キチン質が免疫力を高め、ガンを予防する

かに
かに

かに の特徴的な栄養素は、100 g あたり、カリウム 310 mg 、たんぱく質 13.9 mg 、カルシウム 90 mg 、ビタミンB2 0.6 mg 、ビタミンB12 4.3 μグラム 。

殻に含まれるキチンがガンや生活習慣病を予防する

かに やえびといった節足動物や甲殻類の殻には、ムコ多糖類のキチンが豊富に含まれています。

食材ではほかに、軟体動物である イカ の軟骨や、きのこなどの菌類にも含まれている不溶性食物繊維です。

私たちの体から、 LDL (悪玉) コレステロールや有害物質を取り除く作用があって、便秘や脂質異常症、さまざまな生活習慣病やガンなどを予防するのに効果的だといわれています。

免疫力を高める「キチン・キトサン」

甲殻類の殻からタンパク質、カルシウムなどを取り除いて精製されたキチンは、さらに化学処理を施すことでキトサンに変化します。

その過程でキチンとキトサンが混ざり合った状態になるので、両方を合わせて「キチン・キトサン」と呼ばれます。キチンは水や酸に溶けない性質ですが、キトサンに変化すると水には溶けないまま、胃酸には溶ける性質を持ちます。

キチン・キトサンには、免疫力を高める効果があります。マクロファージという免疫機能を担う細胞を活性化させ、体内に侵入した細菌・ウイルスや、死んだ細胞を捕食して消化します。悪性腫瘍(ガン)になる前段階の細胞をガン化しないよう防いだり、ガン化してしまった細胞の発育を抑制し、転移を防ぎます。

コレステロールを減らし、老化を防ぐ

かに には、コレステロールを減らす、血圧を正常に保つ、動脈硬化を防ぐなど生活習慣病の予防が期待できるタウリンが含まれています。

タウリンは缶の中の汁にも溶け出ているので、かに缶を利用するときには汁ごと使うのがよいです。

また、肝にこもった熱を取り、血の巡りをよくしてうっ血を改善します。

かに を茹でると赤くなるのは、アスタキサンチンという色素が含まれているためで、このアスタキサンチンには強力な抗酸化作用があって、免疫力の強化や老化予防などの効果に期待できます。

かにみそや卵には細胞を活性化させる核酸が含まれているので、合わせて老化を防ぐのに役立ちます。

ただし、甲殻類の食品アレルギーの人はかにやえび由来のキチン・キトサンを摂取した場合にアレルギー症状があらわれる可能性があるため、摂取を避けたほうがよいでしょう。

また、食物繊維であるキチン・キトサンは消化されにくい性質で、胃腸の弱い人が摂りすぎると下痢や腹痛などを引き起こすことがあるので注意が必要です。

かに にプラスすると効果的な食材

かにと次の食材の食べ合わせで、それぞれの健康への効果に期待できます。

食べ方のポイント

かに といえば濃厚な味のみそもおいしいものですが、傷みやすく、漁獲されてから時間が経つと臭みが出てくるので、できるだけ新鮮なうちに食べるようにしましょう。

選び方

関節の裏側の膜が透き通っていて、いやな臭いがしないもの。もったときにずっしり重みを感じるもの。

保存方法

冷蔵庫で保存し、買ったその日のうちに食べきる。保存時は、ゆでてから冷凍する。

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